第9話

推し活
539
2025/09/29 12:35 更新
あなた
わぁ、いい曲だね
四ノ宮キコル
そうですよね!最近ハマっているバンドで…
市川レノ
あ、俺も聞いたことあります。今度こっちにライブ来るんじゃなかったですっけ
四ノ宮キコル
えっ!そうなの!?ちょ、レノあんたチケット取るの手伝いなさい!
市川レノ
うぇえ!?俺がかよ…
あなた
ライブ行くくらい好きなんだね
四ノ宮キコル
はい!いわゆる推し活ですね、その日怪獣出ないことを祈ります…汗
あなた
推し活かぁ


ある日の訓練の合間、キコルちゃんが聞いていたバンドの曲の話になった。

そこから今の会話に至るのだが、自分は推し活というものをしたことが無い。



周りの子がよくうちわを作ったりグッズを買ったりして、ペンライトを振ったりしていたのを思い出す。
あなた
市川君は、推し活とかしたことある?
市川レノ
いや、推し活はないっすね。趣味で料理とかならするんですけど…
あなた
料理が趣味とはなかなか良いね!カフカ君は?
日比野カフカ
俺は勿論カレーだな!!
あなた
カレーを推してるってことかな?
四ノ宮キコル
食べ物の推し活ってどういう意味よ日比野カフカ…



なるほど、みんな推し活と言わずとも、趣味などで息抜きをしている訳だ。



あなた
(私が推し活するとしたら…)




後日、キコルちゃんの推し活のためのうちわ作りに混ぜてもらい、自分でも人生初の推し団扇を作ってみることにした。




四ノ宮キコル
あなたの名前さんはやっぱり、副隊長ですか?
あなた
そうだね、最近こう、これ!って好きな物とか思い浮かばなくて…でも、こういうの作ってみたかったんだよね
四ノ宮キコル
ふふ、団扇は両面作れるので、例えば…こんなのとか?


キコルちゃんが色んなデザインの団扇を見せてくれるので、参考にしながら画用紙等を切り貼りしていく。


隣ではキコルちゃんがクオリティの高い団扇を作っていた。



あなた
す、すごすぎる…!
四ノ宮キコル
愛ですね、推しへの!


なるほど、お菓子作りとかと同じで、相手への愛情込めるのが大事なのか。


それなら私にもできそうだ。












こうして愛情込めて作った団扇は、初推し活記念として部屋に飾ることにした。


あなた
(どっちの面を表にしようかな…)


片面は「開眼 見つめて」。
もう片面は「八重討ち 斬って」。



あなた
うーーーん、悩むなぁ
保科宗四郎
何に悩んでるんや?
あなた
この団扇飾りたいんだけど、どっちを、表、に…どえあぇええええ!?!??



びっくりした、いつの間にこの人は私の後ろに立ってたんだ?


保科宗四郎
いや、入口の扉開いてたさかい、普通に入ってきたんやけど
あなた
なんてことだ、鍵閉め忘れはすみません
保科宗四郎
……。




ものすごく、私の手元に視線を感じる。











………あ。



保科宗四郎
ほーーーん、ええもん・ ・ ・ ・持ってるやん、見してみ?
あなた
う、あ、えと…あっ!



そうこうしているうちにぱっ、と団扇を手から抜き取られ、両面共にじっと見つめる宗四郎。



保科宗四郎
へぇ、あなたの名前、僕にこれして欲しいんやろ?
あなた
ふ、ファンサ、として貰えたら、その、嬉しいなぁー、なんて…上官に無茶言ってごめんなさい!



とりあえず頭を下げると、宗四郎はくくっ、と笑いながら私の顔を撫でる。




保科宗四郎
ほら、顔上げてや
あなた
はい………、っ!?!??



顔を上げれば、至近距離で開眼した宗四郎と目が合う。表情も、核を射抜くような、熱い眼差し。




恥ずかしくなり目を逸らそうとすれば、顎に手を添えられ顔が動かないよう固定される。

あなた
うぅ、、、///
保科宗四郎
3秒と言わず見つめたる。目ぇ逸らすなや




保科宗四郎
(はーーーほんま、「僕のこと大好き」って顔堪らんわぁ…最高やん)




そのまま見つめられながらソファに座らされる。


宗四郎の視線が外れようやく終わったと思ったが、そのまま耳元に口を寄せながら囁かれる。





保科宗四郎
保科流刀伐術、6式……
あなた
えっ?



パチンっ




ハラ……



保科宗四郎
や・え・う・ち
あなた
きゃっ!?!?///



この一瞬でどうやったのか。

前開きのシャツのボタンが全て外された。



あなた
なっ、どうやっ、て///
保科宗四郎
んー?企業秘密 ♪


なんだそれは!?と突っ込みたかったが、それどころではない。



過剰なファンサを貰うとファンが卒倒することを知らないのかこの人は!



あなた
ふぇ……/// (プシューーーー…
保科宗四郎
あらら、まだまだファンサし足りんのやけどなぁ
保科宗四郎
(ま、ええか。起きたらファンサの続きでもしたろ笑)








意識を飛ばしたあなたの名前をそっと膝枕し、読書をしながら彼女が起きるのを待った副隊長がいたとかいなかったとか…。



プリ小説オーディオドラマ