穏やかな午後のティータイム
こんな時間に戸を潜るのは叶さんしかいない。
叶さんはふわりと笑って
ソファへ腰掛ける。
グラスに氷を入れて
紅茶を注ぐ。
その言葉に少し警戒する。
叶さんは合理的な人だ。
理由もなくここに立ち寄ることは絶対にない。
なにか、よくないことを考えているはず...
ありがと、とグラスを受け取り
口をつける。
カランと氷が鳴る音が
静かな部屋に響く。
タバコを持つ手が少し震える。
目の奥が笑ってない。
叶さんには全て見透かされている気がして
不自然に背を向けてしまった。
うまく息ができない。
やっぱり気づいてたんだ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。