第13話

第12話 最終選別③
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2025/08/21 03:41 更新
それから、あっという間に2日が経過した。
というより、夢を見た次の夜とその次の夜は一体も鬼と遭遇しなかった結果全カットである。
・・・4日目、夜。
涼風楓音
・・・今日だね。
煉獄杏寿郎
ああ。
鱗滝真菰
・・・?2人とも、何話してるの?
涼風楓音
ううん、何でもない。
煉獄杏寿郎
ああ。だがここまで遭遇しない事も起こり得るんだな。
涼風楓音
真菰の提案で、わざと山の最奥部に拠点を作ったからね。
山の手前側にいる人が多いってのは、鬼も分かってるはず。だからその逆を突けばあまり出くわさないもんだとは思ってたけど・・・まさかここまで何も出ないとは思わなかった。
鱗滝真菰
お化けっぽいのは1回出たけどね~。
涼風楓音
なんで鬼よりお化けが出るのかな・・・?
煉獄杏寿郎
・・・それもそうだな!
3人で夜の森を歩いていると、「気付いた」。
真菰を殺した鬼の気配だ。
杏寿郎に目配せすると、コクリと頷いた。
鱗滝真菰
・・・鬼、いそうだね。この辺り。
煉獄杏寿郎
だな!・・・よし、行こう!
刀をいつでも抜けるようにしつつ、鬼の気配に向かって歩く。
手鬼
来たな、俺の子狐が。
鱗滝真菰
っ・・・!
涼風楓音
・・・行くよ、真菰、杏寿郎。
煉獄杏寿郎
遠慮はなしだ!炎の呼吸伍ノ型、炎虎!
涼風楓音
風の呼吸参ノ型、晴嵐風樹!
鱗滝真菰
水の呼吸肆ノ型、打ち潮!
再生は、まあそこまで速くない。
比較対象が今のところ下弦の壱姑獲鳥だけだから、当然っちゃ当然か。
鱗滝真菰
・・・ねえ、子狐ってどういうことなの?
手鬼
お前、鱗滝の弟子だろう?
鱗滝真菰
え?鱗滝さんを知ってるの?
手鬼
知ってるも何も、俺を捕まえたのは鱗滝だからなぁ!
お前の付けてるその厄除の面が目印なんだよ。
・・・俺は決めてるんだ、あいつの弟子を皆殺しにするってな!
鱗滝真菰
こっの・・・!
煉獄杏寿郎
落ち着け真菰!
鱗滝真菰
っ・・・!杏、寿郎。
今にも斬りかかりそうな状態の真菰を停めたのは、杏寿郎だった。
煉獄杏寿郎
激怒しているのは、俺も同じだ。
・・・だが、激情に駆られて勝てるほどこの鬼は甘くないぞ!
鱗滝真菰
・・・そうだね、ありがとう。
涼風楓音
こいつぶっ殺して、全員で帰るんだ。・・・行くよ!
鱗滝真菰
分かった!
煉獄杏寿郎
援護は任せろ!・・・楓音!
涼風楓音
はいよ!壱ノ型、塵旋風・削ぎ!
煉獄杏寿郎
参ノ型、気炎万象!
涼風楓音
っ・・・真菰、下!
鱗滝真菰
水の呼吸玖ノ型、水流飛沫・乱!
真菰は水の呼吸玖ノ型で、私と杏寿郎は刀で地面から出てきた手を斬り刻んで回避した。
煉獄杏寿郎
ここで決めるぞ!合わせろ、楓音!
涼風楓音
了解!
煉獄杏寿郎
肆ノ型、盛炎のうねり!
涼風楓音
肆ノ型、昇上砂塵嵐!
涼風楓音
真菰、行けぇぇぇ!
鱗滝真菰
・・・2人とも、ありがとう!
鱗滝真菰
壱ノ型、水面斬り!
バス、と真菰の振るった刃が的確に鬼の頸を刎ね飛ばす。
鬼はこちらに手を伸ばそうとしているようだったが、誰も構わなかった。
鱗滝真菰
やったぁ、勝ったよ!勝ったよ、みんな・・・!
煉獄杏寿郎
全員目立った怪我もないな!よかった!
涼風楓音
・・・・・・良かったぁ。3人で来ていて。
煉獄杏寿郎
だな、1人だったらかなり危ない橋を渡っていただろうしな!
鱗滝真菰
頸、ちょっと固かったんだ。しっかり刀の手入れしないとね!
涼風楓音
・・・見て。夜明けだよ。
煉獄杏寿郎
・・・綺麗だな。あと、夜を2回越えれば選別も終わりだ。
涼風楓音
まあ、この先鬼と遭遇するかはちょっと微妙だけどね・・・。
因みに、結果から言うとその次の夜は鬼とは1体も遭遇しなかった。
休養日万歳だ。
・・・んで、最終日の夜。
煉獄杏寿郎
結局、俺たち殆ど出くわしていないわけなんだが。
涼風楓音
どっちかって言うと、食糧問題の方が頭を使ったよね~。
鱗滝真菰
杏寿郎くんのおかげで、いろいろ食べれたから私たちはかなり恵まれてるけどね!
つまりそう言う事である。
やっていたことといえば、お喋りと鍛錬と、後は刀の手入れと日々の食事と洗濯くらい。
大真面目に毎日鬼と戦っているほかの候補者からしたらサボっていると言われても致し方ないくらいだ。
涼風楓音
まあ、1日くらい狩りに行く?
鱗滝真菰
それがいいかもね。
・・・あの手を一杯はやしてくる鬼以外、私たちが戦ったの初日に遭遇した鬼6体だけだったし。
煉獄杏寿郎
だな!じゃあ行こう!
拠点を片付けて丁寧に掃除して、全員が荷物を回収する。
涼風楓音
よし、出発~!
餞別に行った2名がこのような悠々自適(?)な生活を送る中、見送った側といえば。
不死川実弥
あいつ、大丈夫かねェ。
粂野匡近
なんか急に心配になってきた!無事だと良いけど・・・・・・。
胡蝶しのぶ
・・・颯希さんと曽和さんにもきっちり認められて送り出してるんですから、少しは落ち着いたらどうですか?それにほんの少しとはいえ下弦の壱と戦って生き残ったんだから、藤襲山の鬼程度に遅れは取りませんよ。
胡蝶カナエ
まぁまぁしのぶ、匡近くんも実弥くんも可愛い妹が心配なだけよ。
大丈夫、絶対に帰ってくるわ。
煉獄瑠火
・・・槇寿郎さん、そこまで重たい顔せずとも大丈夫ですよ。
煉獄槇寿郎
嗚呼、分かってるさ。分かっているとも。
煉獄瑠火
杏寿郎が心配なのは分かりますが、あなたが信じて送り出しているのですから。
私たちはあの子の好物を用意して待っていましょう。
煉獄槇寿郎
・・・そうだな、瑠火。千も呼んで、夜が明けたら買い出しに行くとしよう。
絶賛親バカ・兄バカを発動中だった。
要は年下が心配なだけである。全集中・常中まで仕込んでおいて今更感が凄まじいが。
視点は戻り、藤襲山。
涼風楓音
何体倒した?今。
鱗滝真菰
私は5体~!
煉獄杏寿郎
俺は7体だな!麓の方には結構残っているものだ!
鱗滝真菰
そう言う楓音ちゃんは今何体?
涼風楓音
え~?9体とかかな~?
藤襲山の鬼を枯らす勢いで鬼を切り伏せていた。
なお、お喋りをしている子の瞬間もバスバス鬼を斬りまくっているのである。
彼ら彼女らに傷どころか、泥汚れ一つない。
涼風楓音
ねぇねぇ、夜明けまだ~?
鱗滝真菰
あとちょっと!空が白み始めてるからねっ!
煉獄杏寿郎
思った以上に難易度が低かったな!あの手鬼以外は!
涼風楓音
アレは藤襲山ここにいるのがおかしいような個体だからね。
鱗滝真菰
そろそろ行かないと集合時間に間に合わないよ!早く行こう!
煉獄杏寿郎
応!
涼風楓音
了解!
こうして、3人の最終選別は超・イージーモードで終了したのである。

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