最終選別から帰って、早3週間・・・・・・。
私こと涼風楓音、全くと言うほど日輪刀も任務も来る気配がありません。
そうこうしている間に匡近兄さんと実弥兄さんが揃って風柱になることになりました。
・・・・・・とは言っても、実はこんなやり取りがあって。
端的に言えば、譲り合い(?)になった。
結局、それを見越していたらしく帰ってきたカナエさんの鎹鴉である心陽ちゃんは匡近兄さんと実弥兄さんの柱就任の手紙を持って帰ってきた。
ついでに、何故か私も御館様に御呼ばれする羽目に。
更に1週間後。いよいよ御館様に呼ばれた日になった。
目隠しと耳栓をした後、隠の人に背負われて御館様のお屋敷に向かった。
同期3人でお屋敷の中の一部屋で待つように言われたので、ここ3週間の話をしていた。
御館様の前から下がると、部屋の外には匡近兄さんと実弥兄さんが待っていた。
わしゃわしゃと頭を乱暴に撫でられた後、こう告げられた。
お屋敷の別のお部屋に入ると、ひょっとこのお面を付けた人が3人。
・・・なんでひょっとこのお面付けてるんだろう?
そう言って、鉄穴森さんは白桐の箱から1本の日輪刀を取り出した。
白色の地色に金色の線が入っている鞘で、実弥兄さんと同じ風車の鍔だった。
チラリと横を見ると、匡近兄さんと実弥兄さんが無言で拳をぶつけあっていたので絶対何か知ってる。
後で聞いてみよう。
風の呼吸で一度深呼吸をして、柄に手を掛けてゆっくりと抜き放った。
ごくごく普通の日本刀だったその刀は、根元から鮮やかな青緑色に変化した。
水の呼吸に切り替えてみると、今度は少し青みが増したように思う。
槇寿郎さんと同じ見た目の刀を受け取り、すっと抜刀する。
その刀は緋色に根元から染まっていった。
真菰の日輪刀は、黒い鞘にところどころ花の小さな飾りがついていて、円形の鍔が付いていた。
真菰が一つ息を吸ってから鞘から刀を抜き放つと、その刀身は美しい瑠璃色に変化した。
杏寿郎、楓音、真菰の3人が初任務に向かって屋敷を発った後。
す、とさも自然かのように目を逸らす水柱・冨岡義勇。
それにため息を漏らす炎柱・煉獄槇寿郎。
大正世代最大の問題児、水柱・冨岡義勇がようやく初登場。
登場した瞬間から叱られてるじゃないかという意見は胸の奥にしまっておいてください。
次回、3人の初任務!











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。