某探偵事務所の入口で立ち止まっていると、背の高い男性に声をかけられ、中へと案内された。
どうやらこの事務所の人のようだ…。
私が、緊張と不安で喋れなくなっているのを察したのか、はたまた、探偵事務所に来る人は、皆私のようなのか…。
慣れたように、ふうはやと呼ばれた人が、私に優しく声をかけてくれる。
彼がそう聞いてくる頃には、いつの間にかお茶が用意され、スッ…と差し出される。
差し出された方を見上げると、先程 "りもこん" と呼ばれ、ここまで案内してくれた人に、辛辣な言葉を浴びせた "しゅうと" と呼ばれた方が、優しい笑顔で見下ろしていた。
思わず会釈をすると、あちらも会釈をしてくれる。
こんな優しそうな顔の人から、あんな言葉が出るのかと不思議に思いつつ、私は話し始めた。
これが、私と彼らの出会いだった。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。