第119話

CVIII
654
2025/04/05 12:56 更新
自由時間になり、自分は勝手に部屋を出た。

そして僕は、先ほど手紙を渡して消えた時に目を追った彼に声をかける。
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君、なんだっけ。
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えっ。
静かに港の端で座っている彼の足は半分ほど冷たい海に浸かっている。

濡らさないよう考慮していて、履き物は横に置いてあるようだった。


少し僕を見て顔をしかめるのだが、ふっと顔を緩めた。
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なーに。もしかして戦う気ないの。めんどくさいやつ〜〜〜〜っ!
腕を伸ばして鹿野院は、「で、コッチに何聞きたいの。」と言い出す。
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気づいていたなら早く答えろ。
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だって、君、自分を探してるでしょ。………………見るだけでわかるよ、君と全く同じ顔のやつとよく話すからね。
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…………………話すのか。
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もしかして、簡単に聞けるって思い込んでる?…………ふふっ、逆に可哀想。………あんたの方が、僕よりも上の存在だから、なんて思って。上から目線なんだね。
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やっぱり、元ファデュイ執行官なんて信じられたものじゃない。…………本当に君、周りに馴染めてる?
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チッ………………君、本当に鹿野院平蔵?
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僕と会ったことがないくせに。本物かどうか聞くなんて無粋じゃないか。
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楓原から数回話は聞いている。何も知らないと思っている方が可哀想。…………………それに君の名前は、正直スメールでも聞いたことがあるよ。大マハマトラの耳にでも入ってるくらいじゃないかな?
「これ以上口喧嘩を続ければ面倒になる」確信づいた彼はため息をついた。


そして、その瞬間にこう唱える。
🦌
__________「罰を与えよ」












_____不穏な予感が首筋を伝い、それが僕の首に触れる前に僕は避ける。

先ほどの自分の残像が見えるような場には、鋭利な刃物が綺麗に見えているではないか。
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ギロチン…………………?!お前…………………………!殺そうとっ…………?!
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「闇に身を委ねた者には、必ず罰が訪れ、安寧を得られないことを理解させる。」
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その言葉を信じたマスターは僕にリングとは違う「恐怖」を与えた。闇に身を委ねた者には裁きを与えるの。罰を、与える。
🦌
この力があれば、僕は君に言われた通り「有名な鹿野院平蔵」で。「罰を与えられる」鹿野院平蔵で。
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僕の存在だけで!!!!!!!!!!!!君たちを止めることのできる未来がある…!
ギロチンの刃が落ちる音が耳に響く。

その金属音は、彼の戦いの合図でもあったのだろうか。
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気づかないわけないでしょ、力づくで、僕だけならすぐ倒せるとか思っちゃってさ……………!
🦌
僕は、そう思っちゃう犯罪者を止める探偵だからね………………………元執行官6位…「散兵」。僕が「罰を与える」。
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………………………………………残念だけど、今は笠っちという草の神ブエルがつけた名前があるから。執行官の名を捨てて他の名で呼んでくれない?






















































ぴーんぽーん。

聞こえない幻聴があたりを響いたような気がしたのだ。


それはそう、ここに来る人はたった2人しかいないんだもの、他人の足音がチャイム音にだって聞こえる日が来たのだ。


感慨深く感じながらも、私は下を見下ろす。











🌿___¿
🌿___¿
___________あなたを呼んだつもりはないわよ。散兵。
初めまして、新たな世界の「マハールッカデヴァータ」。君もここの僕を知っているのかな。

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