自由時間になり、自分は勝手に部屋を出た。
そして僕は、先ほど手紙を渡して消えた時に目を追った彼に声をかける。
静かに港の端で座っている彼の足は半分ほど冷たい海に浸かっている。
濡らさないよう考慮していて、履き物は横に置いてあるようだった。
少し僕を見て顔をしかめるのだが、ふっと顔を緩めた。
腕を伸ばして鹿野院は、「で、コッチに何聞きたいの。」と言い出す。
「これ以上口喧嘩を続ければ面倒になる」確信づいた彼はため息をついた。
そして、その瞬間にこう唱える。
_____不穏な予感が首筋を伝い、それが僕の首に触れる前に僕は避ける。
先ほどの自分の残像が見えるような場には、鋭利な刃物が綺麗に見えているではないか。
ギロチンの刃が落ちる音が耳に響く。
その金属音は、彼の戦いの合図でもあったのだろうか。
ぴーんぽーん。
聞こえない幻聴があたりを響いたような気がしたのだ。
それはそう、ここに来る人はたった2人しかいないんだもの、他人の足音がチャイム音にだって聞こえる日が来たのだ。
感慨深く感じながらも、私は下を見下ろす。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。