『認めてもらえた』
完全ではないけど、
存在自体は認めてもらえた…
言葉にならないくらいの安心感がある。
嬉しい。
素直にそう思う。
今まで黙ってみていた
マネージャーさんが話した。
《プチ話》
《バンチャンside》
あなたさんはあの後、
少し休憩すると、お手洗いに行ったそう。
実はさっきの会話でとある疑問を持ったのだ。
ハンが言ったとおり、
リノはさっきあなたさんを
メンバーとして受け入れるのに対して
「よろしく」と言っていた。
でも、リノはその前に
メンバーとして認めないと言っていた。
あのときの空気感でか?
でも、リノがそんな性格とは…思えないㅎ
じゃあ、どうしてだろう?
ガチャ
ドアが開いた。
あなたさんが戻ってきたのかな?
リノが言いたいことはわかった。
そこには、リノの思慮深い性格が表されている。
アイドルをやっている上で、
全部が全部成功や朗報だけではない。
例えば熱愛報道やサセン、
警察沙汰のことや失言など、
言い出したら数えきれない。
その国の歴史やタブーなことを知っておかないと、
知らないうちに炎上なんてことはざらにある。
現に僕達はこの業界でそういう
少し可哀想な人達や、自業自得とも言える人達を
たくさん見てきた。
あなたさんが嬉しいことをしたのなら、
僕達も心から喜ぶだろう。
でも、もし、もしだ。
あなたさんがそういう悲しいことをしたり、
あったりしたとき、本心で心配したり
元気付けたり怒れたり、メンバーとして支えたり、
そういう運命に対して向き合えるかがわからない。
『自業自得だろう』
『僕達は関係ない』
『迷惑だ』
そういう思いがまだ強い。
そういうことだろう。
メンバーとして受け入れるなら、
そういうことも含めて受け入れなければならない。
個人だけで収まらならまだいい。
だが、恐らく『stray kids』という名前に傷がつく。
そうなれば、『straykidsは野蛮なグループだ』
もっと酷ければ、
『JYPはそういう会社だ』
『これだからKPOPは』
『これだから韓国は』…という風に、
酷すぎる場合は個人の問題ではなくなってしまう。
だからすぐに受け入れられない。
そういうことだろう。
でも、なんだろう。
少し何かを感じるんだよね。
まぁ、少しくらい運命とか信じてみてもいいよね?
ふと、リノの顔を見るといつも通り無表情。
まだ幼い少年というような顔をしているときのことを
僕はしっかり覚えている。
みんな、成長したんだな。
ふと、今はもうたくましいリノの
背中を見てそう思った。
《プチ話終わり》


























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!