第11話

# ❄️
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2026/01/16 09:57 更新


in 桃太郎機関 京都支部









      今日も変わらず、
      鬼の報告があったら現場に行き、
      終わったら通常の書類整理。


      ここの副隊長を任されてから
      ずいぶん経って、普通も異常も
      それなりに経験してきたつもりだ。








      目の前にある桃の死体。
      
      ここまでの異変はなかなかない。


桃宮唾切
ねぇ、蓬くん知らない?
桃草蓬
なにがっすか?
桃宮唾切
この人、そんな価値あったっけ?
桃草蓬
さあ…上にはあるんじゃないっすか?
私は見当もつかないっすけど。
桃宮唾切
僕も。
ってか、名前なんだっけ?
桃草蓬
…何も知りませんね、この人のこと。
桃宮唾切
まぁ必要がないみたいだしね。






       上からいきなり言われた。



         「 蘇らせろ 」



       その他、一切のことを言われず
       私も唾切隊長も何も分からず
       この死体を引き取った。











     「この隊長のことを知る必要はない」



       上お得意の無言のメッセージ。




桃宮唾切
鬼の情報が来たら呼んでね〜
桃草蓬
了解っす






      自動ドアを通って、
      唾切隊長の部屋から会議室に
      向かって歩いた。
      





      途中で部下にすれ違って
      唾切隊長の居場所を聞かれたが、
      適当に言っておいた。

      研究室にいるときの唾切隊長に
      無闇に話しかけたら殺される。













      …でも、最近の唾切隊長は
      優しい。今までより気にかけて
      くれている気がする。





      きっと、奥さんのおかげなんだろうな。
      
      一緒にご飯食べたのが懐かしい…





あ、ここにいた!
蓬さん!
桃草蓬
どうした?
鬼の情報が!
京都東、複数の世帯です!
桃草蓬
わかった…唾切隊長には私が連絡する。
先に行って鬼の人数、年齢層の把握を
頼む。できる?
了解です!任せてください!





      廊下を走ってきたんだろうな。


      息はそこまで上がっていないけど
      頬がほんのり赤い。






      …配属されたときから思っていた
      けれど、この世界でここまで
      健気で可愛げがある子は珍しい。









      そう思えば、背伸びたな。

      つか、私の身長越されたか?



      私が副隊長になった年に来た
      実習生で、適当なことを話したら
      本当に京都支部に来た子だ。












      …にしても、戦闘部隊の人って
      男女関係なくみんな長身だよな…
      私も161センチ平均以上ではあるんだけど。



桃草蓬
…先輩、入っても大丈夫っすか?
桃宮唾切
いいよ〜
ってか、早く入ってきて!
桃草蓬






      自動ドアのセンサーを反応させ、
      部屋に入った。




      そこには、屍だった男が
      空中でふわふわと浮いていた。

      唾切隊長がパチン、と指パッチンを
      すると手から細菌が現れ、
      剣が生成された。








      剣の生成なのか…この桃の能力。



桃宮唾切
数分操ってわかったんだけど、
この桃、剣が特殊みたいなんだ。
桃草蓬
へぇ…どこがそんな特殊なんすか?
桃宮唾切
そこに空の瓶があるだろう?
桃草蓬
はい。
桃宮唾切
今から切るから、跡を見てて。





      剣の等身は1メーターと半分
      くらいってところか。


      細菌だから剣の鋭さは
      この桃が使ってたときと
      変わっていないはず。





      …つか、瓶って剣で真っ二つに
      割れるものなのか。
      バラバラになりそうなもんだけど。
     














      唾切隊長の左手が上がり、
      それに対応して操られている
      桃の左手も上がった。


      構えが特殊だな…
      ビリヤードにそっくり。



桃宮唾切
" ショット "





      唾切隊長の声が聞こえたのと
      ほぼ同時に瓶に亀裂が入っていた。




      それも音がない。

      まるで人がいなかったみたいに
      静かな空間だった。













      瓶の跡を見ると、刃が入った
      最初の方が角度が大きいことに
      気がついた。


      それに、真っ二つに割れていない。

      剣自体は瓶の半分の高さくらいで
      止まって、亀裂だけが瓶の
      底面まで届いたみたいだ。






      …初撃が重かったってことか。

  
桃宮唾切
気づいた?
桃宮唾切
これ、言葉によって力の入り方が
変わるみたいなんだよ。たぶん
重力か何かで調整してるんだけど…
桃宮唾切
その引き換えに、一振りだけだと
5センチくらいしか切れないって
感じかな。
桃草蓬
相変わらず、すごい洞察力っすね…
桃宮唾切
まぁね ♪ 
で、鬼が見つかったんだろ?
桃草蓬
あぁ、はい。
部下に先行かせました。
桃宮唾切
さすが蓬くん、わかってるね。
いい実験体がいるといいな〜!







      …本当に根っからの研究者だな。



      戦闘部隊より、科学研究班の方が
      向いてそうだなって思うけれど…












      先輩は優しいですもんね。


      自分の好きより、同僚との思い出を
      優先できるんすから。





桃宮唾切
…今日、研究日和だと思うんだけど…
蓬くん、雨女だっけ?
桃草蓬
私は雨女かはわかんないっすけど…
報告的に、鬼は20人以上いるんで
行く価値はあると思うっす。
桃宮唾切
じゃあ仕方ない。蓬くん、走れる?
桃草蓬
もちろん。
桃宮唾切
なら、通常より10分早く終わるね!
ちゃっちゃと片付けよう!
桃草蓬
はい!





      私には分からないことも、
      察せられないことも多いっすけど…




      先輩みたいに…

      道端にある花から新しいことを
      思いつけたり、誰にでも平等な
      接し方ができるようになりたいっす。









      …けど。


桃草蓬
( 私の夢が先輩の普通なのは
少しムカつきますけど…. )






徒花
徒花
お久しぶりです!
徒花
徒花
お気に入り、いいねしてくれた方!
ありがとうございます!!
通知来るたびニヤッてました笑
徒花
徒花
明日、私立受験に行きます!
数字と仲良くなれますように、、、

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