暗がりの中静かに歩きながらこちらに近付く気配を感じる。
枕元に手が置かれる感触を感じ取った瞬間、腕を掴んで俺の上に覆い被さるように引き寄せる。
受け止めたらすぐに俺が上になるよう体勢を変えて氷雨の腕を押さえつける。
やっと氷雨を捕まえた…。
もう逃がさないからな。
イライラする気持ちが先立って、戸惑う氷雨に構う事なく無理矢理キスをする。
俺からは逃げられないって分からせる為に。
身を 捩りながら苦しさを訴える氷雨。
そんなに苦しいなら離してやるけど俺がやる事に文句言うなよ?
氷雨の首筋のあちこちを唇で強く吸い上げ痕を付ける。
わざと視界に入る場所にマークして周りに見せつけてやる。
僅かに体を動かすが俺に上から押さえつけられて逃げられない氷雨。
嫌がる仕草が可愛くて感情は更に煽られ、制御出来なくなる。
首筋から耳に舌を這わせて耳の輪郭を舐めた後、甘噛みしていく。
いつも触れられると嫌がる場所だから敢えて攻めてやる。
抵抗するのを諦め、従順になり始めたのを感じて口角が上がる。
氷雨の不安げな、かすかな声を聞くと支配欲は一層掻き立てられ、押さえつけていた手は服を脱がせる準備に入る。
まずフワフワした胸元を開く。…フワフワ?
スカートの中に手を入れて下着を剥ぎ取り、足を持ち上げ開かせる。…スカート?
不思議に思った俺は、ベッドの横に置かれたナイトライトのスイッチを押した。
パチッ
穏やかな光に照らし出された氷雨は恥ずかしそうに両手で顔を隠している。
そしてその姿は…ミニスカサンタ…?
衣装…?え、これ手作り…?
わざわざ練習する必要があるのか…しかもコスプレして。気持ちは嬉しいけど…。
というかハロウィンの時といい、俺はコスプレ好きと思われているのだろうか。
洋裁教室って住宅街のあの美魔女か…。
なんだ、浮気かと思ったら勘違いだったのか…。
俺の事をストーカー扱いしている氷雨の話は聞かないフリしてさっきの続きを開始する。
クリスマスの日まで待ってと氷雨サンタは懇願するが、そんなの知ったこっちゃない。
こんな可愛いサンタが予行練習に来たら襲わない訳ねぇだろ?
トナカイが待っていたって帰りの夜道も狙われる危険があるから、もう氷雨サンタは帰さない。
終












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。