13年前の今日を思い出す。
意識が形を結び、重い瞼を持ち上げた瞬間に見た、
あの白。
ユリイ様が██という歳月をかけ、拾い上げた残骸を
繋ぎ合わせ、私という█を完成させた日。
私が初めて、自分を慈しむ神を認識した日。
同時に、それは一人の少年が完全に██だ日でも
あった。
どこの馬の骨か分からない█に██として捧げられ、
███として泥に沈められた「█」。
村の古い資█に残されていた██。
██すら与えられなかった█もなき██の██りの
日が、私の始██の日として上書きされた。
だから、私はこの3月14日が嫌いだ。
ホワイトデーなどと世間が浮かれ、██たちが私を
「聖者」として、あるいはリスナーが「水無██」と
して██するたび、私の内にある空洞が█たく██。
██ンプ█ン、という思██験がある。
█に打たれて██した男と、全く同じ原子██を
持って現れた存在は、果たして██と言えるのか。
ーー██だ。私には、彼が持っていたはずの「█」と
しての██、██も、何も██ていないというのに。
私にあるのは、ユリイ様の記憶にある「███」の
残像と、彼が██た僅かな日記の情報だけ。
私はその██を継ぎ接ぎして、██ない箇所を
「█」という役で塗り潰して生きているに過ぎない。
██までに身につけるべき███。
██な指先の█き。
それらは、なぜか██の癖として染み付いていた。
けれど、それを誰に教わったのか、その時、
どんな██があったのか。
肝心な「█」が、私の中には██しない。
ユリイ様は、私を慈しんでくださる。けれど、その█
の奥に映っているのは、本当に『私』なのだろうか。
神が愛しているのは、あの日██た、あの██の影
ではないのか。
私は、その██を埋めるために██された、
身代わりの█に過ぎない。
それでも、彼にならなければ、
私には██する██すらない。
██になりたいわけではない。
██であらねば、私は█であってはならないのだ。
二十三歳。
もし、彼がもっと別の██で█まれていたら。
もし、彼に██があったのなら……。
そんな█味のない██自█を終わらせるように、
グラスに██た甘い液体を一気に███んだ。
████











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。