私は2人に対して、何も言うことが出来なかった。
魁斗くんの言いたい事も
ルカの言いたい事も理解できる
でも私は2人じゃないし、2人にはなれない。
なにより、私が首を突っ込んで
良いような話ではない気がしたのだ。
おかしな方向に結果が纏められてしまった気がして
私はどうしたら良いんだと、頭を悩ませた。
背後から聞こえた声に振り向けば
私たちの間から流れる空気をものともしない
笑み浮かべた塔真先輩が立っていた。
ルカは、一切の嘘をつかずに
真剣な顔付きで結果を塔真先輩に話していた
塔真先輩に対してルカは深々と頭を下げ
私もそれにつられ、特待生ちゃんと共に頭を下げる。
私が不真面目なだけかもしれないが
普段なら、先輩と言えどこの態度に対し
悪態をついていただろう。
だが今は、そんな気には到底なれなかった
寮舎の外へ向かおうとした
塔真先輩をルカは引き留める。
しかし、彼は足を止めたものの
こちらに振り返ることは無かった。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。