俺が家に帰ると…
みゃー
という鳴き声を発しながらミルクがやってきて俺の足に顔を近づけスリスリする
俺がナデナデするとわかりやすく喜ぶ
そう言ってみるくを持ち上げ…リビングに向かう
俺はみるくの成長をしみじみ感じながら首の辺を触っていた
………しばらく触っていると…俺の手が俺の意思とは関係なしにみるくの首を閉め始めた
ミルクは苦しんでいる…
俺はまだ動かせる片方の手で自分の手からミルクを離し…床に離してあげる
俺は酷くなる前に液体状の安静剤を飲もうとバックを漁る……
ひたすら探すが…
薬入れがバックの中にない…
どうしよう…
また戻ろうにも…スタジオに着く前に俺の意識が消えるだろう……
そう言って…俺は急いでスタジオに向かった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!