ころんくんsaid
僕らには言えないなにか。
となれば、大方迷惑を掛けるからとか、そんなとこだろう。
駅は人であふれていて、人を探すのは簡単ではなさそうだった。
あ、でも、今日ライブだったから、髪の色で見つけられるんじゃ、、、、、
、、、いや、今日さとみくん珍しく黒髪だったはず。
、、、まって。
もしかして、わざと・・・・・・?
ぼくが追いかけていることは知らないはずだけど、この時間ならリスナーさんがいてもおかしくはない
し、派手な髪色でひとりで電車に乗るのはだいぶ勇気がいる。
もしそうなら、なおさら嘘だということになる。
改札口の手前まで来て、足を止める。
・・・あれ?
あのくつ・・・・・・
・・・・・・やっぱり。
さとみくんだ。
前、新しく買ったんだって、自慢してたやつ。
走る足に力を入れて、同じ改札を通る。
さとみくん。
さとみくん・・・!
最年長で、頼りになって、いつもかっこよくて。
うざいときもあるけど、イケメンだし。
でも、ちょっとくらい頼ってくれたっていい。
迷惑かけたって、しんどいって言ったっていいんだよって。
伝えないと。
ひとりで遠くに行ってしまう前に。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。