𝐄𝐏.𝟏𝟏
👼🏻 𝐬𝐢𝐝𝐞 .
あぁ……暗い……寒い……怖い……っ。
ここは……車内、だよね。
でも、真っ暗で、何が何だか分からない。
私は震える手で片手に持っていたスマホを開く。
ぼんやりと光る画面に映った数字は19:37。
……19時。ウルクに着いたのが17時だから、
もう2時間も経ってる……?
意識がふわふわして、頭がまとまらない。
……私、頭をどこかに強く打ったのかしら。
寒さと恐怖がじわじわと体に染み込んでくる。
思考が鈍って、瞼が重くなる。
もう……疲れた……。
どこからか聞こえてくるその声。
冷え切った空気を切り裂くように響いた、
低くて落ち着いた、あの声。
……チェさんだ …。
胸の奥がきゅっと締め付けられるような感覚に
襲われる。
車内のどこかに …トランシーバーがあるんだ。
でも… むやみに動けない …。動く力もない…っ。
震える声を振り絞って、私は叫んだ。
自分の声がこんなに弱々しく響くなんて思わなかった。
しばらくして、トランシーバーからまた彼の声が聞こえてきた。
𝐨𝐮𝐭 𝐬𝐢𝐝𝐞 .
🚗🚏⛰ ──────── ウルク市街 20:00
ウルク市街は瓦礫の山と化していた。
建設途中だった建物は無残に崩れ落ち、ただでさえ混乱していた景色が、さらに悲惨さを増している。
目の前に広がる光景は、まるでこの世の終わりそのものだった。
瓦礫に挟まれた人々を必死で引き出し、
治療エリアへと運ぶ。
医療チームの少ない人数で、次々と運ばれてくる負傷者に対応するのは、限界を超える作業だった。
一方、韓国軍の特殊司令部隊員たちは、
ウルクの消防員たちと協力しながら、瓦礫を除けて挟まっている人たちを救助する作業を続けている。
汗と埃にまみれた彼らの姿は、どこか悲壮感すら漂わせていたが、それでも誰も手を止めることはなかった。
ミョンホがソクミンに呼ばれ、足早にその方向へ向かおうとした瞬間だった。
ゴリッ、ガラガラッ――。
振り返る間もなく、瓦礫が傾き、
ミョンホの足元がぐらつく。重心を失い、思わず手を伸ばしたが、掴むものは何もない。
鋭い声が響いた瞬間、ジュンが駆け寄ってきた。
その手が迷いなくミョンホの腕を掴む。
瓦礫がさらに傾き、足元が完全に崩れた。
ミョンホが倒れ込むその刹那、ジュンが力いっぱい引き寄せるようにして、自分の体を盾にするように下へ倒れ込んだ。
ジュンの背中が地面に叩きつけられ、ミョンホの体がその上に覆いかぶさる形になる。
瓦礫が二人のすぐ横をかすめながら落ち、ミョンホは
唖然と瓦礫を見つめた。
そして、ミョンホは慌てて起き上がる。
ジュンの声は冷静だったが、その額には汗が滲み、息が少し乱れている。
ミョンホは一瞬言葉を失い、ジュンの顔を見つめた。
瓦礫の山の隙間から、何かが反射するものが見えた。
スンチョルの視線がそれを捉える。それは、
ジョンハンが運転していた車のサイドミラーだった。
そして…
スンチョルの声が響き渡ると、近くにいた隊員たちが素早く駆け寄ってきた。
スンチョルは瓦礫を一つ掴むと、迷いなくそれを退け始める。その手は土埃で汚れ、力強くも震えている。
👼🏻 𝐬𝐢𝐝𝐞 .
あれから、どれくらいの時間が経っただろう。
酸素が薄くなってきているのが分かる。
呼吸が浅くなっていって、意識がぼんやりと遠のいていく感じがする。
ああ…。チェさんの声が脳裏に浮かぶ。
あの低くて、安心感を与えてくれる声。けれど、もう私は彼の言う通りにできないかもしれない……。
─── 数時間前
トランシーバー越しに聞こえる彼の声。
それだけで、ほんの少しだけ冷え切った胸が温かくなる気がした。私は何処にあるか分からないトランシーバーへと、耳を澄ませる。
彼の問いに、声を絞り出すように答える。
彼の指示に従い、スマホの画面を開く。
手がかじかんでうまく動かないけれど、なんとかライトを点けることができた。
彼の言う通り、スマホを窓に押し当てた。
暗闇の中、わずかな光が外を照らす。それが本当に役に立つのか分からないけれど、彼の声を信じるしかない。
そう言われたのに ·····
私は目を閉じ、深く息を吸い込もうとした。
でも、もう空気が薄くて、思うように息ができない。
遠くから聞こえる、彼の叫び声。
でも、その声がどれほど強く響いても、私の体はもう動かない。
薄れていく意識の中で、
私は、そっと目を閉じた。
𝒕𝒐 𝒃𝒆 𝒄𝒐𝒏𝒕𝒊𝒏𝒖𝒆𝒅 ... ❥❥❥ ❤︎ × 𝟒𝟎
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☆ × 466
♡ × 955
有難うございます !! 👹💗💗
いやあぁ〜11話どうでしたでしょうか?
かなり緊迫した展開でした、、!!
若干チャイナ!!!もありましたね🐱🐸💕︎
次回から段々とカプ要素が増えていくので、期待していてください(๑ơ ₃ ơ)✨
そして個人的に、最後にスンチが初めてハニを本名で呼んだのが良かったかなと、、、😭♡♡
いいねとコメントとても嬉しいです 💕
それでは皆さん!第12話でお会いしましょう👹





















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。