前の話
一覧へ
次の話

第1話

【場地】またね
775
2022/10/03 14:04
(なまえ)
あなた
私、貴方に恋するの辞める








学校生活最後の秋、私の恋辞めます





少し風が吹いて、それが私に冷たく触れた























なぜ苦しそうなの?






場地圭介
場地圭介
ごめんっ、、、





そんな顔されたらまた好きになっちゃうじゃん







中学に入って、あなたに恋をして3年が経っていた


ずっと片想い


でも、もう辛いから、苦しいから
終わりにしようと思う


(なまえ)
あなた
これで終わりなんだなぁ、、



私は寂しくて、切なくて、トイレの個室で息を殺して泣いた




____翌日



朝、登校すると朝一に来てるはずの圭介が居ない



(なまえ)
あなた
来てないのかぁ、、



いっつも2人きりの朝だった





そりゃあ、気まずくなるから来ないよねぇ、、





朝のホームルームが始まっても圭介は来ない




(なまえ)
あなた
休むのかな



そう思った時だった




先生
先生
え~
先生
先生
ホームルームを終わる前に大事な知らせがある
(なまえ)
あなた
・・・?










先生
先生
場地が亡くなった
(なまえ)
あなた
、、、、え?



びっくりしすぎて思わず立ち上がってしまった




(なまえ)
あなた
え?は?嘘でしょ、、先生!!!



先生は下を向いたままだった




それでも私の友達はものすごく励まして、笑わそうとしてくれた。





でも、この日を境に私は抜け殻のようになってしまった。




毎晩毎晩泣き続けた



(なまえ)
あなた
ねぇ、なんで死んじゃうのさ、、、






圭介は暴走族に入っていて、ハロウィンの日にあった抗争で亡くなったらしい





(なまえ)
あなた
ねぇ···圭介ぇ···
(なまえ)
あなた
生き返ってよぉ···







___数ヶ月後




卒業式が終わった後、私は圭介の席に座っている


今でもほんのり圭介の匂いが残っている気がする


ガラガラガラ


(なまえ)
あなた
あ、先生
先生
先生
おぉ、まだ居たのか
(なまえ)
あなた
はい
先生
先生
あのな、さっき圭介の机の中にこんなの見つけたんだよ



と言って、先生は白い封筒を渡してきた



私はその封筒をじーっと見つめた



先生
先生
読まないのか?
(なまえ)
あなた
う~ん、、
(なまえ)
あなた
多分一生読まないかも、、




太陽が眩しかった。




ふと、太陽に圭介からの手紙をかざしてみた





一言だけはっきりと見えた














”俺もずっと大好きだった”






プリ小説オーディオドラマ