店の窓からは散りかけた桜がぼやーと映っていた。
よく目をこらすと、ピンクの花びらが必死で木にしがみついている。
そんなことは他所に中学校に入学してから私の視力は下がり続けていた。
それでついに高校生になって、メガネの度数をあげることになってしまった。
お母さんは乗り気のようで近所のメガネ屋ではなく少し遠めの大型店舗へ私を引っぱっていった。
…やっぱり似合わない。
鏡を見ながらそう思った。
美人がうらやましい 。
そうも思った。
そんなことを考えながら鏡と格闘していると
と突然声をかけられた。
……桃瀬くんだ。
…そういえば家ここらへんって行ってたかも、?
再度すすめられたそのメガネをしぶしぶかけてみたが。
残念ながらセンスの無い私にはそれが似合っているのか似合っていないのかさっぱりわからなかった。
すごく申し訳ないけど、はっきり言うとどれをかけてもあまり自信がわいてこない。
桃瀬くんは無邪気な笑顔でそう返した。
やっと、メガネが決まった…。
にしても.桃瀬くんセンスいいな~。羨ましい……。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。