第2話

桃青 ♩ 愛,染,中,毒
449
2024/04/28 08:21
 ♩ 愛染中毒

 ◇ 桃青

 ◇ 推し ⇆ オタク

 ◇ リアコ ・ ガチ恋

 ◇ 桃さん クズ

 ◇ 全体的に メンヘラ

 ◇ 青さん 女体化 要素 ほんとに 少しだけ 有

 ◇ 3000字弱 ( 長い ) あるので
   ぜひ お時間ある時に お願いします ☁






 現実逃避 、

 
 日 の 入らない 部屋の 中で

 くるまる お城自衛


 
 僅かに 寒くて 白い 息を 飲む 。









 『 友情 』 ? 『 愛情 』 ? 『 恋情 』 ?



 この 部屋で 唯一 光を 発する 板 の 画面上で

 飛び交う 無感情論 。





 ぼんやりと スマホの 画面を スクロール

 しながら あくびを 噛み殺す 。



 黒縁の 眼鏡が 視界に 入って 邪魔くさい 。




💙
 ( 荒んだもんやな 、身体も心も ) 



 ネットなんて まともに やっている 奴らは

 頭が おかしい 奴ら だ 。



 とか言う 自分自身 、ネットに どっぷり

 両足 どころか 全身 浸かっている ド変人 と

 言えるだろう 。




 指先で 画面 を タップする 音 と 呼吸音

 だけが 微かに 鳴る 部屋で 。










  ______  刹那   、




 『 __ メンヘラ だけど 大好き ! 』 


     王子様 の 声 が 、


💙
 _____ っ ___ !! ♡ 



    私の ナカ内側 感電 してった ____
















 そこから 、彼に 「 陶酔 」 して いった

 自分の 生活は 大きく 壊れていった 。




 ずっと 引き篭っていた ので 貯金は あるし

 時間も ある 。


 親にも ほぼ 見捨てられたような 物 なので

 邪魔も ない 。



 
 でも 、流石に いきなり 頻繁に
 
 部屋を 出たり 荷物が 届いたり するのには

 疑問を 持った様で 声を 掛けられたが 、

 そんなのは どうでもいい 。




 例え 自分が 「 本懐 」 していたとしても 、


 そんな 偽善 の 「 救済 」 なんて 要らない 。








 グッズやら 服やら メイク道具やら 、

 たくさんの 物が 一日に 1回は 届くほどまで

 に なるまで 、さして 時間は 掛からなかった 。



 チェキ 、CD 、スパチャ 、雑誌 ……

 たくさんの 、『 愛 』の 印 。






💙
 … 足りない 、まだ … 




 ネットで オタ垢 なるものを 作ったし 、

 急速に フォロワーも 増えていっていた 。




 でも 、求めてるのは こいつら じゃない 。






💙
 ないこくん じゃないと 意味 ない 、 




 もっと 、もっと 、声を 時間を 。




 『 @ naiko _ notgirl 

  今日は 東京で 遊んでた ! 

  俺の 痛バ 持ってる子とか 

  1回 見つけて 心臓 バクバク 笑 』 


 添付された 自撮り 写真 、

 端っこに 映りこんだ ピンク色の スカートの

 裾の バッグ 。



 よく 見ないと 、気づけない レベル 。





 もちろん 、偶然かも しれないのは

 分かってるし 、ないこくんには 全く

 関係の ない 人かも しれないけど 。


💙
 … 誰 、この 女 




 呟いて 、胸の内に 湧く 感情に 苛立つ 。




💙
 ( もう やめてよ ) 


 日常 を 売る 仕事 、それが アイドル 。





 所詮 アイドルなんて 嘘偽り で できたもの 。


 「 オタク いっぱい 認知 してるよ 」

 って 言葉 だったり 、

 「 大好き 、ずっと 俺は 愛してる 」

 って 言葉 だったり 。



 思ってるわけ 、ない 。



 だから 、もっともっと 可愛くなって

 認知 されて 、愛さないと 。







  ______ 「 大好き 」 じゃもう 、 満たされない 。












 








 

 いつも通り 、20分前から 配信待機 。


 スマホに イヤホンを 繋げて 、ひとり ベッドの上で

 ぼんやりと コメント欄を 眺める 。



💙
 … 同担 、嫌やなぁ 


 仕方ないけど 、仕方ないのは 分かってるけど 。




 私以上に 、彼を 愛してる人なんて いる訳
 
 ないのに 。
















 『 んしょ 、付いたかな 』 
 『 皆 見える 聞こえる ー ? 』 
💙
 やっと きた … ! 



 画面が 付き 、ひらひらと 手を 振って

 微笑む ないこくん 。



 すぐさま コメントを 打ち込み 、

 直後に スパチャを 投げる 。




 1万 7千円 、かなり 高い 金額 。



 『 わこない ー ! 
   え 、2万弱 ?! ありがと ー !! 』 
 『 お財布 大丈夫か 、
   紐 緩んでない ー ?  』 



 すぐさま 反応を 返してくれたことに

 膨大な 喜びを 感じる 。





 いつも通りの 調子で 、配信を 終えて

 画面が 黒くなる 。



 画録を 切って 、あとは 彼の エゴサ 。






 



 ないこくんが 炎上したのは 、その 2日後 だった 。













💙
 … 何これ 




 いつも通り ネットを 弄っていたら 、

 TL に 流れてきた 投稿 。





 『 @ __a___

   活動者の ないこ 、これまでの 

   投稿の 端に 絶対 同じような

   女 映ってるんだけど     』 



 添付された 画像 、そこには これまでの

 日常投稿 と 上げられた 写真の 一部 。




 彼が 選ばなそうな 白色の ブレスレット 、

 ネックレス 、スカートの 裾 、バッグの 肩紐 、靴 。







 FF なども 見てみると 、担降り 続出 。



 そのあと 更には 、相手の 女だと 思われる

 奴と ないこくん を 街中で 見かけたと

 いう アカウントからの 証拠盗撮写真 。


 女と 中睦まじげに 歩く ないこくん の

 写真が 、数枚 。




 それで 女持ちは 確定とされ 、

 アイドル界では 彼女なんて 許さない 掟から

 彼は 数え切れない バッシング を 受けた 。


















  でも 、 大好き なんだもん 。

💙
 『 @ If _ naikolove 

   見捨てないよ    』



 彼からの 愛が 欲しい 。 他は 見ないで欲しい 。










  欲張り ? だけど 強がり ?




  だけど 、 『 ダイスキ 』 なんだもん 。





💙
 … 壊せないよ 、 
 どうしようもない 貴方 だけは …  



 

 何より 、誰より 、大切 だった 偶像アイドル 。







 ネットでは 絶えぬ 怨嗟 、止まぬ 連鎖 。










 『 愛情 』 ? も『 恋情 』 ? も

 『 炎上 』 ? も 全部 。







💙
 『 @ if _ naiko ️🔒 

  私じゃないなら 見せんじゃねえ !! 』 


















 ___ 写真を 眺めながら 、思う 。








 許せない 、だけど 、
💙
  だいすき 、 







 許せない … だけど 。
💙
 大好き 






 やっぱり 、



💙
 『 @ If _ naikolove 

  貴方さえ 居れば 完璧 ◎ 』 





























































 ________ 君に 染まるの 、さらけ出して 。











💙
 __ …  足りない  









 呟いて 、目の前の 偶像カミサマ を 見つめる 。





 最前列 、右寄り の 席 。







 スピーカー に 片足を 乗せて

 マイクを 通して 声を 響かせる 君 。





 会場 真ん中の方 、自分とは 全く 違う方向 。






 指を 指して 笑う 君 。






 やっぱり 、他の子を 見るの ?













 
💙
  「 首輪 」でも 付けて 、見つけ出してよ  




 私は ここに 居るのに 。





 人生の 、クライマックス を 全部

 君に あげるのに 。






 「 あなた だけの お姫様 なの 」 、


 こんな 言葉じゃ 足りない 、こんな 愛じゃ 。





 _____ ふと 、ないこくん が

 目線だけを こちらに やる 。






💙
 _____ !! 





 ばちっ と 視線が 交わったような 気がする 。



 そこで 、彼は アンコール 曲 の 最後の

 歌詞を 舌に 乗せた 。







 ____ メンヘラ 、だけど 




















 ______ 大好き !! 



💙
 __ …… っ … !! ♡♡ 







 私と 目が 合ったまま 、


 差し伸べるように 片手を 差し出して 。


















































💙
 …… ん … 




 ホテルの ワンルーム 、ベッドに 脱力して

 横たわる 。







 今日の ライブを 思い出して 、口角が 上がっていく 。




 初めての 、確定ファンサ 。




 






 起き上がって 、スマホを 触る 。





 「 ドア開けてー 」 と メッセージが


 届いているのを 確認して 、立ち上がって

 
 ドアロックを 解除して 開いた 。






 「 ありがと 」 と 呟いて 部屋に 入っていく 彼 。














 ____ 助かったよ 、ありがとね " まろ "  
💙
 んーん 、" ないこ " の 為なら 




 









 ________ やっぱり 、 それじゃ 足りない 。


















  君 の 「 愛 」 に 「 染 」 まって 、



  「 中毒 」 に なっていく 。









     あくまで 繋がってたいの  ____ ♡
















 余談


 

 ライブの シーンは 炎上 が 収まって 、

 暫く 経ってからです 。



 その間 ずっと 桃さんを 推し続けて
 
 ネットに それを 発信 し続けていた 青さんが

 桃さんの 目に 止まりました 。



 以前の 女の子は 炎上を きっかけに 、

 捨てられたのかも しれませんね 。










  桃さん クズ設定 すぎて 申し訳ない …

  ほんとに ごめんなさい 😭






  かなり 頑張ったので


  よければ 感想 ください 🙌🏻💘




プリ小説オーディオドラマ