昔むかし
あるところに美しい姫が住んでいました。
ある日
姫は、森のお城に住むお祖母様に会いに行きました。
いつものように森へ入って行くと、嗅いだことのない花の香りがしてきます。
「とてもいい香り……なんの香りかしら」
姫は、香りがするほうにどんどん歩いて行きました。
すると、突然視界が開け、見たことのない花が一面に咲き乱れています。
「わぁ……なんて綺麗なの
これはなんていうお花かしら」
姫は一本、花を摘み取り、鼻に近づけて大きく息を吸い込みました。
「誰だ!私の大切な花を摘み取ったのわっ!」
目の前に、真っ黒でつばの大きな帽子を被った老婆が現れました。
姫は恐ろしくなって、必死に謝りました。
「ごめんなさい!あまりにもいい香りだったので、つい手に取ってしまいました…どうか許してください」
姫は泣きながら、詫びました。
「いや、許さないよ!
お前は私の大切なものを奪ったんだ!
私もお前の大切なものを一つ奪おう」
姫は摘み取った花の茎を握りしめました。
老婆が姫の両手を握ると、みるみる花は枯れ、花の生気を吸ったかのように、老婆は美しい女性に若返りました。
姫は恐ろしくて逃げることも出来ず、声も出ません。
「いいかい、この花の名前は"百合"…お前は100日後に死ぬ。
ただし、それまでに真にお前を愛するものが現れたら命は助けてやろう」
姫は涙を流しながら懇願しました。
「お願いです、どうか、どうか、助けて下さい」
「お前を愛するものが現れる事を願っていろ」
そう言って老婆は消え去りました。
一人の木こりが仕事を終え、森を歩いていると人が倒れているのを見つけました。
木こりはそっと近づき、優しく声を掛けました。
姫は意識を失っていました。
大変だ……このまま、ここに置いておくわけにはいかない。
木こりのVは姫を抱き上げ、仲間が集まる家に連れて帰りました。
皆が集まって来ました。
Vは洗いたてのシーツが敷かれたベッドに姫を寝かせました。
皆は黙り込んでしまいました。
二人が仙人を連れてくる間に、
きのこのスープを作り、部屋を綺麗にしました。
そして、夕刻になり、二人は仙人を連れて来ました。
SUGAは姫に近づき、頭に手をおいて目を閉じました。
すると、姫がゆっくり目を覚ましたのです。
「私……」
姫は混乱しました。
さっきまで森の中に居たのに、今は木こりのベッドで寝ているのですから。
誇らしげに言うJKを見て、JMは笑いました。
皆が笑い声を上げると、JKは恥ずかしそうに顔を赤めました。
つられて姫もクスクスと笑うと、皆が安堵の表情を浮かべ、姫を囲みました。
姫は迷いました。
老婆に言われた事を皆に話すか、それとも礼を言って町に帰るか。
姫は悩んだ末に、こう言いました。
「お祖母様のお城まで、どなたか送って下さい」
姫は礼を言い、皆は食事の準備を始めました。
SUGAは、姫に近づき、耳元で何やら囁きました。
姫は驚いた顔をして、SUGAを見ましたが、
「誰にも言わないで」
と、小さな声で返しました。
その日の夕食は、姫がお城で取る静粛な食事とは大違いで、皆が語らい、笑い声を上げ、楽しく過ごしました。
よく朝
姫は皆に見守られて、お祖母様の住むお城に向かいました。
道中、姫は泣きました。
「いいえ、昨日の事が夢のようで……
今まで生きてきた中で、一番、楽しいひとときでした」
「ありがとう……ありがとうございます」
姫はおいおいと泣きながら、城の中へ消えて行きました。
それから、いく日が過ぎたでしょう
姫が訪ねてくる事はありませんでした。
Vは、衝撃を受けました。
あんなに涙を流していたのに、やはり、身分の違う木こり達と過ごすのは嫌になったのだと、勝手に思い違いをしていたのです。
そこへSUGAが現れました。
皆、SUGAに礼を言い、二人を見送りました。
SUGAの言ったとおり、門番はSUGAを見ると頭を下げ、すんなりと中に通しました。
中に通されたSUGAは、姫の部屋へ案内するよう言いました。
ですが、召使いはそれは出来ぬと言います。
「姫様は、誰にもお会いしたくないとおっしゃっています」
「駄目です!
姫様は以前のお美しいお姿から、ずいぶん変わられてしまいました。
ですので、誰にも会いたくないと……」
Vは居てもたっても居られず、走り出しました。
すると、廊下の一番奥の部屋から一人の老婆が現れました。
老婆はVに近づき、囁くように言いました。
「姫は眠っております
その贈り物は私が預かり、姫に渡しておきましょう」
老婆は頭を下げて、両手を差し出しました。
Vは、老婆の手を優しく握り、言いました。
老婆は顔を上げ、Vの瞳をじっと見つめました。
「わ、私は姫ではありません
見ての通り、年老いた祖母です」
老婆の瞳から、一雫の涙がこぼれ落ちました。
すると、どうでしょう。
Vに握られた両手から、キラキラと輝く光が舞い上がり、老婆とVの体を包み込んだのです。
「これは……なんと言う事でしょう」
みるみると老婆は美しい姫へと変わりました。
「ただいま……Vさん」
テヒョンはジョングクの膝の間に座り、絵本を読んでもらっていた。
ジョングクは擦り切れてボロボロになった絵本を閉じた。
後ろからテヒョンを抱きしめるジョングク。
二人の唇が重なり合い、微笑みを交わした。
誰かの帰りを待つ人
待ってる人のために頑張る人
私の傍に居てくれる大切な人達へ捧げます
少しでも私の書くものが誰かの癒しになりますように
cocon




















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。