え、な、、泣いてる…?
私は彼の頬を指さす。すると彼は自分の頬を手で触り、自分が泣いていることを自覚する
嘘でしょ…自覚なかったの…?
そのまま彼が制服の袖でゴシゴシと目を擦る。泣いているのが私に見られて少し恥づかしそうだった。
私は制服のポケットからレースが付いている赤色のハンカチを取り出し、彼に渡す。
彼が私のハンカチを取り、自分の涙を拭う。
その間に、私は彼の近くの席に座り、涙を流す彼を少しばかり眺めていた。
あー、源家の人なんだ…
…
まぁ、たしかに突然こんなこと言われたらビビるよなぁ…
光くんは俯いたまま口を開き喋り始めた。
なにそれおっっも…そんな重い話だとは思わなかったじゃん
えー…複雑なカンケイってやつ??
そう言いながら光くんの瞳から涙が滴る。それに気づいた彼は慌てて私のあげたハンカチで涙を拭い私の方を向く。
光くんの言葉を聞き取る前に私は勢いよく椅子から立ち上がる。
バシッと男らしいがっしりとした彼の腕を軽くつかみ教室を出る。光くんは急の事で戸惑っているようだった。
いつの間にか彼を引っ張る私の足取りが早くやっていた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!