不貞腐れながら教室のドアを閉める先生
そんな先生がかわいいと感じてしまった
昼休み
昼休みは、中庭でそらと待ち合わせが定番化している
自分の持ってるお弁当を私に差し出す、そら
そらのこういうところが好きだ
母親が何も作らなくなって数日、とうとう弁当箱まで無くなった奴に笑顔で自分のあげちゃうとことか
気を使って、嘘までつくとことか
ただただ、1人の友達
1人の親友として扱ってくれるとことか
出会えてよかったって思わせてくれる
だからこそ
この感情はいらない
裏切りたくない
見るな
期待するな
やめて
だめ
先生は
後悔したことはありますか
あの日のことを思い出して、流れで書いてしまった
自分の発言を後悔した、あの日
あの日から、お母さん
母は一切包丁を握らなくなった
数日間は、自力で弁当を作っていた私も
弁当箱が無くなった今朝は何もすることが出来なかった
昼休みが終わり、5限が始まる5分前
あの日記を開いた
後悔が無い人生なんてないよ。
放課後、学年室集合な
滲み出そうなものを閉じ込めて、笑顔で友達の元へ向かった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。