" ずっと隣にいてくれませんか __ "
尾崎 side ,
俺の好きな人はかっこいい 。
いや 、好きだからかっこよく見えてるのかもしれない 。
藤牧 「 あー 、ねむ 、 」
尾崎 「 そうやっていつも起きてるやん 」
藤牧 「 まぁね 、聞いてないとわかんないし 」
いつも授業の前に眠いっていうのに 、寝てるところは一回も見たことがない 。
そういうところもかっこいい 。
わんわんっ !!
帰り道 、犬にすがりつかれる 京介 。
藤牧 「 お 〜 、かわいいなぁ 〜〜 」
そうやって 京介 に撫でられると嬉しそうに尻尾を振る犬 。
京介 も犬みたいやのに 、犬が犬撫でてるって不思議な感じ …… 。
藤牧 「 お前まじでかわいいなぁ 〜〜 」
犬の前ではデレデレになる 。
そんなちょっと可愛らしい部分も大好きだ 。
もっと LINE もしたいし 、寝落ち電話みたいなのもしてみたいのに 。
全然勇気が出ない俺にそろそろ呆れてきた 。
そんなある日 、俺は放課後 京介 を呼び出した 。
尾崎 「 なぁ 、京介 … ちょっと相談したいことがあるんやけどいい ? 」
藤牧 「 いいけど … 、どうしたの ? 」
尾崎 「 あのさ 、俺 、好きな人おるんやけどさ 、その人ツンデレでちょっと冷たくて不器用で 、でも中身はめっちゃ優しくていい人なんやけどさ … 、 」
「 全然きっかけが掴めへんくて …… 」
藤牧 「 やめとけってそんな奴 」
「 ツンデレで冷たくて不器用って 、 」
… やめとけとか言わんといてや 。
京介 のことやのに 。
でも今は取り敢えず話は合わせておかないと 。
尾崎 「 でも 京介 が言うなら … 、 」
「 京介 は好きな人 、おらんの ? 」
話を続けようと 、反射的にそう聞いてしまった 。
藤牧 「 天然で 、毎日いじられて突っ込んで笑い声が聞こえてきて 、でも涙もろくて授業は毎回寝てる人 」
… あぁ 、聞かんかったらよかった 。
そりゃ 、京介 にも好きな人くらいおるよな 。
尾崎 「 へ 、へぇ 〜 、ええんちゃう ? 」
「 俺は応援するで ? 京介 の恋 、! 」
もちろん応援する気なんてないし 、むしろたった今失恋して泣きたくなるような気持ちだ 。
藤牧 「 おう 、 」
そう 京介 が少し悲しそうな寂しそうな 、そんな表情で答えた 。
藤牧 「 … 相談ってそれだけ ? 」
尾崎 「 …… 、もう一個ある 」
藤牧 「 なに ? 」
やっぱ 、誰にも取られたくない 。
京介 がその好きな人に告白する前に 。
今すぐ俺の気持ちを 。
尾崎 「 俺 、京介 のことが ── 」
どうか 、ずっと俺の隣にいてくれませんか ── ?
『ユイカ』 ' 好きだから
1話の おざまき の 匠海 sideです












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。