今はお昼。休み時間。
ジェルくんの一言でまわりの女子が騒ぎだした。
女子って怖い。そんなに二人と食べたいんだ。
女子からブーイングを受けているジェルくんは
と言ってころんさんのところへ行き
と言われたころんさんは
と笑いながらジェルくんを指差した。
さとちゃんは苦笑いでジェルくんに言った。
ジェルくん、ころんさん、さとちゃんが歩き出す。
え?本当に言ってる?女子が怖いんですけど。
食堂につくまでの間は後ろを歩いてたから私はあまり目立たなかった。
けど、
いまは、向き合ってるからか目立つ。
めっちゃ嫌。
いつもはジェルくんと遠井さんの話してるから気にならないけど、今日は気になる~。
ジーっとメニューを見るさとみさん。
自慢げなジェルくん。
テンションの高いころんさん。
ころんさんは可愛いけどデリカシーがないんだ。
神様、この三人は天罰がくだるべきだと思います。
どうか、この残念なイケメンに天罰を。
神様、ありがとうございます。
莉犬くんの言うとおりだ。ジェルくん喋んな。
ころんさんとさとちゃんを見てるぅとくんが名前を聞いた。
そういえば、なんでさとちゃん僕って言ってるんだろ。猫かぶりだな。
ニパァと笑う莉犬くん。
大人っぽく微笑むるぅとくん。
名案だと言わんばかりの笑顔で莉犬くんが言った。
ジェルくんが言うと皆で賛成になる。
上目遣い。可愛すぎませんか。
私も賛成して、皆で食べることになった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!