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第3話

第2話
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2025/03/12 03:09 更新
〈王都・ルクスグラーデ 崩壊後〉

王宮が崩れ落ち、王都全体が炎に包まれていた。


王族として生まれ育ったリュカにとって、ここは全ての始まりであり、全てを失った場所となった。
あなた
…父上……
崩れた王宮を見つめながら、リュカは拳を強く握る。


だが、今は立ち止まる時間はない。


背後にはまだ神々の使徒たちが潜んでおり、王都の各地で暴動が続いていた。


その時、リュカの耳に微かな足音が響く。
アリシア・ノクタリウム
王子じゃない、今はただの逃亡者か?
影から現れたのは、一人の少女──
黒髪に深紅の瞳を持ち、暗色のローブを纏ったアリシア・ノクタリウムだった。
あなた
お前は……ノクタリウム帝国の王女!?
アリシア・ノクタリウム
ええ、はじめまして。……と言いたいところだけど、今は悠長に話している場合じゃないわね。
彼女の視線の先には、神々の使徒たちが次々と王都を破壊しながら進軍していた。
アリシア・ノクタリウム
おしゃべりは後よ。生き延びたいなら、ついてきなさい。
リュカは一瞬戸惑うが、今は彼女の言葉に従うしかなかった。


王都を脱出するため、二人は夜の闇へと身を潜める。








〈王都地下道〉



アリシアに導かれ、リュカは王都の地下道へと逃げ込む。


この地下道は、かつて王族専用の避難経路として作られたもので、外の大陸へと続いている。
あなた
なぜお前がこの道を知っている?
リュカが疑問をぶつけると、アリシアは少し微笑んだ。
アリシア・ノクタリウム
情報収集は得意なのよ。
その時、地下道の奥から異様な気配が近づいてくる。


突然、壁が崩れ落ち、神々の使徒の一体が現れた。
あなた
追手か…!
リュカはすぐに《レクス・アウルム》を抜き、アリシアは魔法を構える。
あなた
私が足止めする。お前は先に行け!
アリシア・ノクタリウム
…何言ってるの? ここで分かれたら、どうせどっちかが死ぬわ。
アリシアは迷いなくリュカの横に立ち、炎の魔法を詠唱する。
アリシア・ノクタリウム
フレアバースト!
紅蓮の炎が放たれ、神々の使徒に直撃する。
しかし、それでも完全に倒すことはできなかった。
あなた
なら、俺も!
リュカが剣を振るい、神々の使徒のコアを切り裂く。
その瞬間、使徒は消滅し、地下道に静寂が戻った。
アリシア・ノクタリウム
お前、やるじゃない。
あなた
そっちこそな。
互いに視線を交わしながら、リュカとアリシアは急ぎ出口へと向かう。
〈王都郊外・森林地帯〉



地下道を抜け、二人は王都の外に出る。


しかし、そこに待ち受けていたのは、王都を包囲するかのように集結した敵軍だった。
アリシア・ノクタリウム
……これは、逃げ場がないわね。
アリシアが息を呑む。


神々の使徒だけでなく、王都の混乱に乗じて動き出した賊や異端者たちもいた。
あなた
この状況、どうする?
アリシア・ノクタリウム
正面突破は無理。どこかに隠れるしか…
その時、突如として矢の雨が降り注いだ。
あなた
伏せろ!
リュカがアリシアを庇いながら地面に伏せる。
すると、森の奥から獣のような影が飛び出してきた。
???
おいおい、随分と派手にやられてるな?
二人の前に現れたのは、銀色の毛並みを持つ獣人族の青年・カイル・ヴァンデルだった。


彼は巨大な斧を軽々と振り回し、敵を次々と薙ぎ倒していく。
あなた
獣人族……!?
カイル・ヴァンデル
名乗る暇もねぇが、あんたらを助ける気はあるぜ?
カイルはニヤリと笑い、二人に手を差し伸べた。


リュカとアリシアはその手を掴み、新たな仲間と共に森の奥へと逃げ込む。







〈森の隠れ家〉

森の奥深くにある獣人族の隠れ家で、リュカたちは一息つく。
あなた
助かった。
カイル・ヴァンデル
礼はいらねぇよ。けど、お前ら、何者だ?
カイルが問いかけると、リュカは拳を握りしめながら答えた。
あなた
セレスティア王国の……元王子、リュカ・ファルブレイズだ。
カイル・ヴァンデル
王族……ってことは、王都が燃えたのも、関係あるってわけか。
カイルは腕を組みながら考え込む。
カイル・ヴァンデル
俺はカイル。エルドラヴェールの獣人族の戦士だ。
アリシア・ノクタリウム
エルドラヴェールの……
カイル・ヴァンデル
お前らが何者かは知らねぇが、この世界がやばいってことは分かってる。
……で、お前は何をするつもりだ?
リュカは、崩れた王宮と父の最期の姿を思い出しながら、静かに答えた。
あなた
神々を止める。
その言葉に、カイルとアリシアは驚いた表情を見せる。
カイル・ヴァンデル
本気か?
あなた
ああ。本気だ。


リュカの瞳には、確かな決意が宿っていた。


こうして、三人の旅が始まる──。
作者
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