玄関前、蒼葉母は2人に向けて言う。
母はそう言い残して仕事へと向かっていった。
目を瞑ったまま言う海音に、芽衣子は吐きそうなら言ってね、と伝える。
海音の顔を覗き込みながら言う。
芽衣子はそう言って薬を出す。___粉薬。
芽衣子曰く、水に溶かしたり、飲ませた後アイスを食べさせても嫌いなのには変わらなかったらしい。
芽衣子の押しに負けて、海音は飲むことになった。芽衣子はまだ飲みは良いほうである水に溶かして飲ませるために小さいお皿に水を入れにいった。その間に瑠花は海音を座らせた。
水に粉薬を溶かし終えた芽衣子は海音にお皿を渡す。海音は小さく頷いた。
海音は近くにある布団に身体を入れ目を瞑った。
私はここで海音の様子見ないとだから、と言う芽衣子に瑠花は頷く。
行ってくるわね、と瑠花は蒼葉家をでた。それを見送った芽衣子はソファで寝ている海音のほうを見る。
苦しいを代わることもできない芽衣子は少しでも安心できるようにと海音の頭を撫でた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!