⚠︎ : めっちゃ死ネタです。読む人選ぶ
____ 彼氏が結婚しました。
彼から贈られてきた綺麗な封筒の中には
たった1枚の手紙が入れられていたのです。
参加するか、否か。 特に拒否するような
予定もありませんでしたので、私は
彼氏の結婚式に行くことにしました。
行ってみては良いものの、
やはり結婚式という唯一の晴れ舞台で
ある以上皆笑顔でありました。
私もその笑顔を見ていると自然と
笑みが零れたほどでした。
皆声を揃えて 「 結婚おめでとう 」と
言う中、1人たった1人 、私の方を見て
_____ " 知っていたの? " と言いました
ふわっち、と呼ばれる男は
" 不破湊 " と言って私の彼氏であり
今日ここで結婚をした彼の名前です。
凄く気まずそうな顔をする
彼の友達である " 叶サン " は
誰よりも私の事を見てくれていました。
結婚式が進んでいく中、
賑やかになっていくその風景に
私は何か違和感を覚えました。
主役である彼女はずっと
ひっそりとしていて、
何か怯えていました。
1人、お腹を摩り顔を赤らめて
いるのではなく、青ざめた顔で
今の場で似合わない顔をしていたのです
その時は私が色盲を持っていた事もあり
特に大事にもならず1度放置という形に
なったのです。
しかし、後にそれは彼女からの
少し分かりずらい " SOS " のサイン
だったのかもしれません。
結婚式が終わり、帰る支度を
している時にようやく
彼は話しかけてきました。
どこかおかしい笑顔に、
私は心から笑うことが出来ず
愛想笑いに徹していました。
結婚式が終わってすぐだと言うのに
もうその場所には誰も居らず、
ただ私達2人の式場となっていたのです。
___ まぁ、時期に俺らも結ばれる。
何かおかしいなことを彼は口にして
その後に葛葉達に呼ばれているから、と
小走りで外に出ていってしまったのです。
誰も居なくなったその式場で
1人、小さく呟いたのは
今でも鮮明に覚えています。
_________ そして、
その翌日に、" 元 " 彼氏の奥様が
お亡くなりになられたのだと
私は叶サンからお聞きしました。
死体なんて見せられる物じゃなく
グチャグチャに、内蔵まで抉られ
中にいた赤ん坊まで
切り裂かれていたそうです。
「 あなたちゃんの指紋が出てきた 」
その言葉で、私は頭が真っ白になりました。
人間、焦れば何処かおかしくなるのは
事実だったようです。そう、紛れもない
________ " 事実 " でした。
慌てて現場に行くと、叶サンは
こちらに小走りでやってきました。
その顔には焦りが現れていて、
思い切り手を引かれ人の目立たぬ
所へと連れていかれたのです。
彼は事実確認を行いました。
私は勿論 " 殺していない " と
彼に伝えました 。
叶さんは、良かったとホッと息を吐き
しかしその手は離してはくれませんでした
一体、彼が言う " 仲間 " とは
誰のことなのでしょうか。
そもそも " 仲間 " とは一体
なんなのでしょう。
叶さんは何者なのでしょうか。
私はそのことだけがずっと
疑問に思っていたのです
「 … なんだここにいるじゃん 」
少し低めな声が聞こえたと思い
振り向くと、そこには赤髪の警察官が
煙草を咥えながらこちらに寄ってきました
叶さんは私を庇おうと必死でしたが、
彼の方が力が強かったらしく
ドンッと鈍い音と一緒に
叶さんは吹き飛ばされました。
吹き飛ばされた叶さんに夢中で、
私は赤髪の彼に注意を払うのを忘れ
簡単に捕まってしまいました。
赤髪の彼はローレンという
名前だったそうです。
職業は見た目からわかる通り
警備部隊に所属するのでしょうか。
見た目の割にしっかりとした体が
私を掴んだのです。
痛みを堪えながら、彼は
必死に私が冤罪であることを
証明してくれようとしました。
しかし、彼は聞く耳を持たず
ガチャリ、と音がしたと思えば
私の手には本物の手錠がされており
ガッと無理やりローレンという男は
その手錠を引っ張り移動を強要してきました
ただ静かに歩くだけではなんだか
なんとも言えない空気感に入っている
ような気がして気持ちが悪かったので
自ら話題を彼に振ってみることにしました
彼は少し考えた後、こう答えたのです。
_____ 仲間なんじゃない?
と、彼は答えてくれました。
ならば仲間だからこその殴りなのか
それともその " ボス " からの命令か
彼が先程言っていた通り
これはボスからの命令なのは確かですが
そのボスとは一体何者なのでしょうか。
曖昧な返答と、絶妙な空気感に
私は少し気分が悪くなりました。
この血なまぐさい空間も
より一層気分を悪くさせる原因と
なっているような気がしました。
2度ノックをした彼は
確かに " ボス " と呼びました。
ゆっくりと扉を開けると
薄暗い部屋にポツリと光が灯っており
元 彼氏の美しい銀髪がキラキラと
光っているように見えました。
そう、彼らが言う " ボス " というのは
紛れもない私の元彼氏の事だったのです
そう言って、煙草に火を灯しながら
彼はフーと煙を吐いて
部屋から出ていきました。
彼と2人きりのその部屋で、私は
先程の空気感よりもさらに酷い気持ち悪い
空気 … 否 " 固形物 " の中に閉じ込められた
ような気がしたのです。
彼の瞳は私の目と合ったまま、
逃がさない、と伝えるようにこちらへ
ゆっくり、ゆっくりと近づいてきました。
わざとらしいその涙がポツリと
床に接触した途端 、
パシリ、という皮膚と皮膚がぶつかり合う
音が聞こえました。その後、私の頬から
" 痛み " と言うものが伝わってきました。
痛い _______ 。
なぜ私は今打たれたのでしょう。
私は打たれた頬を撫でながら
彼をゆっくりと見上げることにしました。
今、思っている事実を彼に伝えました。
するとまたもう一度打たれた後
続けて何回も、何回も、何回も 。
彼に打たれ続けました。
気がついた頃には口の中から鉄の味がして
どうやら口内が切れたようでした。
指紋がある以上、下手に
動くのは危険だと感じました。
私は1人静かに彼からの暴力を受け
気がつけば気絶していたようで
静かな監獄の中に眠らされていました。
見知らぬところに1人になると
やはり、驚き心臓がバクバクと動く
ような感覚に浸ります 。
しかし、そんなものを殺して
私は1人与えられた少量の食事と
今出来ることを探し 、暇を
弄ぶことにしました。
_____ 少し時間が経つと
叶サンがやってきて心配そうな顔で
こちらの様子を見てきたのです。
人差し指を口元に当て
シー、とポーズを取りながら
低めな声を出していました。
彼はゆっくりと持っていた鞄から
白い手紙を取り出して 、
私に渡してきました。
_____ 遺書、と言われたのですから
勿論1番最初に思いついたのは
昨日亡くなった彼女のことでしょうか。
しかし、私は彼女と接点なんて
ひとつも無かった … のにも関わらず
遺書まで残すなんて、と思いました。
覚悟を決めて、ゆっくりと
その手紙を開きました。
〝 名も知らない彼の愛人様へ 〟
と書かれた手紙は、何故か
私の興味を引き出してくれました。
〝 名も知らない彼の愛人様へ 〟
ごめんなさい、ごめんなさい、
ごめんなさい、ごめんなさい、
ごめんなさい、ごめんなさい。
私には彼を止めることは出来ませんでした。
知っていたんです、不破湊には別に
心から愛してやまない愛人がいる 、と。
しかし彼はわざわざその事を私には
伝えず親の関係で結婚したんです。
最初はとても面白い男性だ、という
印象しか持っていませんでしたが
一つ一つの行動に何か異変を感じたのです
明らかにその行動一つ一つが
別の愛人が居るような男の動きでした。
調べてみると貴方の存在を知ったのです。
名前は知りません、何処に住んでいるのかも
何も知らないのですが … 貴方が彼と
一緒にいるところだけは見ました。
私に見せつけているような気がしました。
そう、不破 湊が。
これはいけない、貴方を少しでも
助けてあげたいと自分の中の正義感が
勝ったことで私は貴方を守るために
必死で、必死で、必死でした。
でも、ごめんなさい。
どうやら私は殺されてしまうみたい。
貴方をこちら側へと連れ込む為に … 。
ごめんなさい、ごめんなさい 。
私は貴方を守りたかったの。
守れなくて、ごめんなさい。
浮気していて、ごめんなさい。
許してくれなくても構いません。
でも、彼らにだけは気をつけて下さい
それが私の願いです。
_______ 幾田 莉寧。
叶サンはソッと私にその手紙を
渡してくれました 。
誰にも見られていないことを願い
私はソレを受け取り内側のポケットに
仕舞うことにしました。
これなら、見つかったとしても
すぐに取り出すことは難しいでしょうし
でも、1つだけ疑問に思ったことが
ありました。
何故叶サンは私たここまで
尽くしてくれているのでしょうか。
ほぼ最近、( 結婚式 )まで接点が無く
会話もそこまで … のレベルだった
私に手を貸す理由が分からなかったのです
それは悪意でも、何でもなく
ただ彼の体を守るために思ったことでした。
彼はそう言って部屋から出ていきました。
その10分程経った頃夕食が運ばれてきました
どうやら餓死させるつもりは無いそうです
_____ 流石、俺のあなた。
そう言いながら彼は持ってきた夕食を
机の上に置き私の頭を撫でてきました。
なんだか、変な気持ちがして
頭の中では整理が付かない感じがしました
意味のわからないお礼を言い
運ばれたご飯をゆっくりと口に入れました
ごく一般的な家庭食が出てきたことに
少し驚きながらも咀嚼し、飲み込みます。
味も何の変哲もない回鍋肉と味噌汁でした
聞いてきた割には、随分と
さっぱりとした返答に少し驚きましたが
無視して、私は食事を再開しました。
そう言って、湊は立って
ドアを開け出て行ってしまいました。
また、私は1人で彼のことを
" 変な人 " と呟いてしまいました。
少し時間が経ってから、
ゆっくりとドアが開きそこには
昨日の赤髪の警備部隊の青年が
ポツリと立っていました。
昨日とはまた違った少しラフな格好で
喋り方も圧迫感が無いような
そんな印象が強かったと思います。
彼は " 暇だ " とそう言いました。
私は全てのご飯を胃袋の中に入れ
彼と話すことにしました。
何か情報が得られるかもしれない、と
そんな浅はかな考えから自分の知識
コミュニケーション能力を使い切るように
彼と" 話す " ことにしました。
彼の方を見ていると
少し驚いたような顔をしていました。
いきなりラフな話し方で
来るものですから
こちらも動揺が隠せずに
思い切り見つめてしまいました。
やってしまった、と言う顔をして
彼はゆっくりとごめんなさい … と
言いたそうな顔をしていました。
ここが何か _____ ?
湊が " ボス " と呼ばれている以上
何らかのグループであることは
分かっていました。
しかし、その具体的な何かまでは
理解出来ていませんでした。
裏社会の一部ということ以外
私は分かっていなかったのです。
所謂〝 マフィア 〟 みたいな …
____ あれの執着の仕方は異常だった
ここからは企業秘密で言えないから
と、彼はニコリと笑って
靴をカツカツと鳴らしながら部屋から
出ていってしまいました。
____ 彼は私が食事をしている時の
監視役だったそうです。
1つ、気がかりなのは
彼が言った " 身近な人 " でした。
何故、そんなことを教えたのでしょう
私にとって身近な人なんて
もう限られていますし 、言う必要性は
無かったのではないかと感じてしまいました
考えれば考える程、彼の行動が
分からなくなってきました。
そもそも " マフィア " とは?
何故私はこのような状況に巻き込まれたか
様々な考えの後、今日は眠ることは
難しそうだと思いました。
そんなことを呟き、
私は再び布団の上に寝転がり
____ 1人考え事をしました。
どうやら考え事をしている内に
眠ってしまっていたようです。
私はやっとの思いで目を覚まし
その何も無い部屋を見渡しました。
数時間前まで無かったはずの時計
そして、机と置き手紙がありました。
思った以上に早起きをしてしまい
私は用意された机の前にやってきて
ゆっくりと置かれていた
手紙を拝見しました。
差出人は幾田サンだと思い
ゆっくりと手紙を開くと
少し雑な字で今度は
" あなたへ " と書かれていました
字のクセ的に湊が書いたのでしょうか。
あなたへ
これ読んでるってことは起きたって
ことやと思うから、とりあえず
そのドア鍵しまってないから
出てきて突き当たりの階段を降りてきて。
指示通り動いてみると、
彼の言った通りドアには
鍵がかかっておらず
いつでも出入り可能な状態でした。
私はそのまま突き当たりまで
歩いていき、階段を降りました。
事実だけを述べました。
ここで何か隠し事をしても
必ず彼にバレてしまうと思ったからです
バレたらバレたで面倒くさいことが
起きる予感しか私にはしませんでしたし。
〝 俺と結婚 、してや 〟
____ 私はふと、思ったのです。
彼の、考え方が随分と狂っていることに
今、まさにあの証拠を突き出す時だと
直感的に思い胸ポケットに
手を突っ込みました。
そう言って彼が見せてきたものは
紛れもなく、彼の嫁の遺書でした。
カチリ、と音がなれば
彼は持っていたライターでその遺書を
灰にしてしまったのです。
_____ 良かったなぁ。
と、彼はそう言って
また頭を撫でてきました。
何が良かったのでしょうか。
何故、彼は私が苗字を言わないのでは無く
そもそも存在しない … ということを
_____ 知っていたのでしょうか?
私の話を無視して、彼は
目の前に婚姻届を出して来ました。
当然、私は驚きのあまりサインなんて
することは出来ませんでした … が
彼はその様子を見て腹を立てたのでしょう
_____ 分からんの?
____ 私はあの人の代わりにはなれない
心が優しく、見ず知らずの人にも
配慮ができる素晴らしい女性
私は彼女の遺書を見てから
彼女の代わりにはなれない、
彼女のような女には、なれない
そう感じていたのです。
彼は何を言っているのでしょう。
私と結婚をするということは
彼女の代わりを埋め合わせする
という考え方で
合っているでは無いですか。
〝 ずっっっっっと、愛してたのに 〟
彼との思い出は沢山ありました。
テーマパークやら、ショッピングやら
色んなところに回って 沢山話をする
そんな当たり前だったら生活に
亀裂を入れたのは湊でした。
____ 指紋やって、あったやんか。
彼はそう言いましたが、
指紋を刃物に付けるのなんて
裏社会の彼らにとっては
簡単に出来てしまうことです。
つまり、何が言いたいかというと
お嫁さんを殺したのは湊かその他の人
別に、殺した犯人が私であろうと
私じゃなかろうと今はどうでもいいのです
湊は本当にそのお嫁さんが好きだったのか
ということが重要なのです。
また視線を合わせました
今度は私が貴方を逃がさぬように
じっくり、じっくりと見つめました。
手を握って、逃げられないように
確実に … しました。
彼はそっと口を開き
ハッキリこういったのです。
やはり、彼は嫁である女の名前を
知りませんでした ______ 。
「 … 結婚してよ 」
彼の言動から見られたのは幼児退行でした
多分きっと、この状況が昔のトラウマ
と繋がってしまって幼くなっているのです
これはわざとですが、こうすれば彼は
言うことをはっきりと聞く " いい子 " に
なりやすくなるのです。
他の人間には聞きませんが、彼には
彼だけには唯一聞く所謂必殺技という
ものだったのでしょう。
「 また、あいつらがくるから 」
今の彼は多分過去と今の区別が
まるで付いていないようでした。
またあいつらがくる、というのは
叶さんやローレンさんのような仲間ではなく
紛れもない、あの両親やら同級生やら
のことなのでしょう。
こうして彼をゆっくりこちら側に
堕とすことが出来れば多分きっと
この騒動も収まるはずなのです。
しかし、それはとても難しいことでした
何がどう難しいかとはまだはっきり
してはいませんが、今回たまたま
彼が幼くなってくれたお陰で今があります
つまり、幼くなってくれなければ
このようなことは決して出来ません。
きっと打たれておしまいです。
その日は2人揃って監禁部屋に戻り
付き合っていた時の頃に戻ったように
くっつきながら " お話 " をしました。
まだ、結婚は先延ばしになりそうです。
部屋に戻ると開幕早々口を開いたのは
湊の方でした。 ごめん、と謝罪をしたのです
付き合っていたのに結婚した。
分かったことは幾田さんは許嫁であった
と教えてくれました。この許嫁は昔からの
ではなく今この職に就いてからの許嫁だ
ということも詳しく教えてくれました。
そうやって、何度も何度も
彼の頭を撫で続けました。
まるで子を慰める母親のように ____ 。
すると彼は疲れていたのかぐっすりと
また寝始めてしまいました。
起きてくるのは2時間後いや
3時間後かもしれませんが、
私は彼に太ももを貸していました
思えば私と湊の過去やら出会いは
" 歪 " そのものだったと感じています。
出会い方も、湊の両親が捨て子の
私を拾ってくれたものの
毎日暴力と暴言を吐き捨てられ、結局
何故か湊も揃って捨てられて
気がつけば孤児院に入っていて
私は大人にならねばと必死に頑張って
感情を押し殺していたのです。
反対に湊は好き放題やっている印象が
ありました。女性と夜まで遊び
タバコやらビールやらなんでもかんでも
やっていて施設の方々はとても苦労
していたように思いました。
______ 数年前
何度言ったか分からない留年する
という言葉 _____ 。
結局湊はギリギリ留年しなかったものの
大学では私と別々で完全に疎遠と
なってしまったのです 。
大学を卒業しても、湊と出会うことはなく
私がそろそろ連絡先を消そうとした時
繁華街で湊らしき人物を見たのです。
確証はありませんでしたが、
確実に 不破湊 であるということを
私の頭が警鐘を鳴らしていたのです。
聞く話によると彼はどうやら
ホストをしていたらしく
それで今はお金を稼いでいる、と
言っていました。
私と湊の終わり方も終わり方だったので
若干の気まずさを残しながらも
私は湊と話すことにしました。
24時間営業のファミレスに入り
お互いを向き合うように座りました。
その時に何故か告白されたのです。
別にそのようなムードがあったわけでも
ありませんでした。
わがままだと言えばわがままだと
思いました ______ 。
でも、別に私は彼のことを嫌ってなんか
いません、寧ろ好きな方です。
正義のヒーローではありませんが、
私は彼を救ってあげたいと思いました。
そう、約束はずでした。
でも、でも _______ 、
最初に居なくなったのは湊の方だった。
家に帰ると抜け殻となった家を見て
私は言葉が出なかった。
あぁ、思い出しただけでもイライラする。
なんで湊があの日急に消えたのか。
結局感情を押し殺して生活していると
1つの手紙がポストに入っていて
それが結婚式の招待状だった。
私はいい子の " あなた " のまま
彼の結婚式へと足を運びました。
そして今は嫁を殺したと言われ
湊に監禁されている現状でした。
馬鹿だなぁ、湊は。
私はもともと感情を押し殺してただけで
いい子なんかじゃない。むしろ悪い子だ。
それなのに湊は残念だね、こんな女に
執着して独占欲丸出しで ____ 。
最初は逃げる気満々だった。
でも、仕方ないよね湊が欲してるんだもん
私が代わりにぜーんぶ、背負ってあげるよ
きっと、心のどこかで私も湊も
お互いに依存してるんだしもう何も変わらない
うるさい独り言だったとは思う。
気がつけば湊を起こしていて
ごめんね、うるさかったよねと
1度謝っておく _____ 。
今、過去を振り返って
自分が怒っている依存している
ぜーんぶ、背負うことにしたのです。
さっきまで嫌だと言っていましたが
もう結婚して楽になった方がいいと
私自身そう思ってしまったのです。
これはきっと私が弱いままだから
逃げてしまっただけなのですが、ね。
そう言って、私は湊の帰りを待ちました。
そして、妻になる人と欄に
私はあなたと書きました。
___ その日、私と湊は結婚しました。
そして、湊は私に鍵を渡して
どこかに行ってしまいました。
湊と入れ違いで入ってきたのは
赤髪の青年のローレンでした。
ベッドに思い切り座ると
床にローレンさんが腰を下ろしました
実際はそうなって欲しくない。
幾田さんみたいにはなりたくなかった。
でも多分、これは最初から湊が
幾田さんを殺したんじゃなくて
他の誰かが殺したことは確かだった。
あんな下手くそな殺し方、湊には
きっと出来やしないと思ったから。
慣れていない新人が行ったのだろう。
どうやら結婚式は3週間後らしい。
3週間の間で私は多分死ぬし、
それなら最後くらい " お手紙 " でも
書こうかなと思った ____ 。
_____ 3週間後
待ちに待った結婚式の日 ____ 。
私はどうやら思っていた通り死ぬらしい
頭がクラクラした。きっと飲んだ水に
毒やら何かが混ざっていたようだ。
このまま死ぬなんて情けない。
仕方ないと思いナイフを手に持ち
まっすぐ心臓に突き刺した。
刺したところがカッと熱くなる。
言った通り、殺されかけたら
自殺するという約束は守れた。
多分、私を殺したやつも幾田さんを
殺せと命令したやつも同一人物で
きっと湊の隣には誰もいらないと
考えるクソみたいな真っ暗か考え方を
する人物なんだと思った ______ 。
だから言ったじゃん、湊は
人を見るセンスが無いんだって。
その時目にした光景は
にっこりと笑う綺麗な死体。
多分、水に毒が盛られていていたんだ
口から大量に吐血しているし、
優しいから持っていきますよー、
と言ってローレンは部屋から去る。
その後に不破が入ってきて言葉を失った
のは言うまでもなかった _____ 。
結婚式は予定通り行われた。
しかしその結婚式は何か全てが
おかしかったのだった。
死体をこれでもかと言うほど
優しい目つきで姫抱きして現れる新郎
薄暗い、部屋の中 ____
1人彼女からの手紙をじっくり
読む青年がいた 。
" 殺されるのが当たり前、でしょ "
チクタクチクタク、と進む時間。
叶は勇気がないといっていたが
不破にとってのあなたは生きるための
理由をくれる人物だったのだ。
もともと不破はあなたが居なくなった途端
自殺しようとも考えていたのだ。
つまり、何が言いたいのか _____ 。
" 不破 湊 " も式が終わった途端
彼女を抱きながら同じ毒を飲み
胸にナイフを刺して同じ死に方で死んだのだ
勿論、彼女の全てを抱きしめて死んでいた。
叶さんへ。
今日の結婚式は何もかもがおかしかったね!
そうかかれた手紙を持ったまま
叶は慌てて部屋を出ていってしまった。
きっと、全ての計画がぐちゃぐちゃになり
これでもかと言うほど焦っているのだろう。
何を計画していたのかなんて分からないが
きっと、湊を利用してなにかをしようとした。
後に、この事件は
夫婦心中事件としてネットに拡散される
こととなったのであった _____。
今日もまた、1人取り残された
元都市警備部隊のローレン・イロアスは
不破湊とあなたの墓参りへと来ていた。
彼がポロポロと流した涙になんて
誰も気づきやしなかった。
𝑭𝒊𝒏.
〈 解説 〉
まず、最初に 幾田(嫁)が顔色が
悪いと夢主がいっていましたが
実際にあれは顔色が悪かったです!
しかし、叶が気づかなかったのは
毎日のように彼女に痛い目を見せて
あの顔色が当たり前だと思っていたから
僕はそう見えないけど、と言いました!
結局殺してたのは叶です!
叶は不破湊なら何か出来るかもしれない
と思い不破の組に入ってきたのです。
つまり、叶にとって不破の想い人は
邪魔だったということです。だから
それなら1人ずつ殺せばいいやと考え
不破が裏社会に入ってから出来た
仲の良い女は全員殺されていました。
小説では出てませんでしたが、
サイコパスな叶だった感じです 。
夢主はローレンの言葉にずっと疑問を
抱いていました。身近な人って誰?と
思い浮かぶのは叶のみだったので
きっと殺されるだろうと結局最後は
自殺しました。叶と湊手紙はたったの1文。
叶には上にもあった通り
何か全てがおかしい結婚式だったね!
湊には迎えに来てくるよね、と書いてました
割と湊とあなたは共依存関係でした。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!