その後、二人と別れてから下に降りた。
社長ともちさんはあの部屋を探索してから戻るので、
残っていてもすることがない。
どこを見ても黒、黒、黒。
探している人はいつまで経っても見つからない。
窓も何もない、真っ暗な空間。
たぶん地下だ。この暗さは地上じゃないと思う。
しかも思ったより広い。
運動不足人間が来るような所じゃない絶対…
この暗い中を歩くのは心霊スポット企画ぶり…
いや全国行脚ぶりな気がする。
…そう考えると心細くなってきた。
何て、そんなことを考えていた時。
背後から何かが壊れる音が聞こえた。
何かあったのか、と咄嗟に振り向く。
床に座り込み、
疲れたような笑顔で手を振る不破さん。
僕と不破さん以外に人なんている?
不思議に思って顔を上げると、
不破さんの言う“アイツ”は目の前にいた。
人と動物を融合したような、それでいて機械のような。
魔ではない。それは確実。
適当だなぁ不破さん…
すう、と息を吸って調子を整える。
地下だからか、空気がやけに冷たかった。
ここには桜魔での戦闘と違って不破さんもいるから、
いつも以上に気をつけてやらないといけない。
水を掬い上げるように、慎重に。
一滴もこぼさないように。
足元には淡い水色に光る魔法陣が出来上がっていく。
______これくらいの威力があれば倒せるかな。
詠唱を止めると、
足元の魔法陣から水飛沫が飛び出す。
飛び出した水滴がそいつに当たり、
同時に爆散する。
そいつから血液は出ず、
飛び散った身体も冷たい空気に溶けていった。
振り向いた先には大量のよく分からん奴と、
立ち尽くしている不破さんがいた。
…あれ?
もしかして囲まれてる?
え、この量を攻撃手段は術だけ、しかも一人で…?
無理無理、出来るわけないって!!
不破さんの方までカバーできない…
え?ん?
ちょっと待って、なぜそうなった?
術で2体ほど吹き飛ばし、
不破さんの手を取って走り出す。
暗闇に目が慣れてきた方ではあるけど、
何しろ暗過ぎるものでどこに向かっているのかわかってない。
出口の方だといいんだけど…
よく目を凝らすと、目の前には暗闇に溶け込んで一体化している黒い壁。
不破さんが声掛けてくれなかったら激突する所だった。けど、
止まれたからといって危険を乗り越えたわけでもなくて、
当然背後にはあいつがいる。
うっわこれ挟み撃ちされてるよねぇ!?
まだ薬飲んでる期間中だし、使っちゃいけない気はするけど…
僕一人じゃこの状況を良くする事はできないし、
状況を良くするどころか多分永遠に出られないし。
そうツッコミを入れると、不破さんは無言で前を向いた。
正直言うと何か言って欲しかったけど。
会話で意外と時間を使ったらしく、
そいつらは既に、僕らから一メートル程の距離にまで迫っている。
ただでさえ冷たかった空気が、
一瞬更に冷たくなった。
さっきまでの殺気はどこへやら、数体が
不破さんの前で立ち尽くしている。
覚えてたなら言って欲しかったな…
そうぼやきつつ、
不破さんの能力をすり抜けたやつらを術で止める。
そこまで言って気づいた。
むやみやたらに走ったせいで出入り口がわからない、ということに。
とりあえず歩くしかないのか?
そうなのか?
中間テストが色々な意味で終わりました、
くりーむちーずです。こんにちは。
今回は長めに書きました!!
その分完成度下がってるかもですが((((
初か?1770文字超えたの。
更新頻度の件ですが、そろそろ体育祭&文化祭が控えているので
引き続き月一更新になりそうです…
ピアノの伴奏しなきゃなんですよね、合唱コンクールで。
もうほぼ押し付けられたようなもんですよ。()
それが終われば月二更新くらいには出来ると思いますので!!
誠に申し訳ないです!!!
それでは!
追記
公開しました!
こちらもぜひ!!











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。