シルエットだった人物が振り返った。
顔に光が当たる位置だからか、
こちらからは表情がよく見える。
観光客なんて来るんだ、ここ。
怪しげな円盤型の物とタッチパネルがあるせいで
完全に廃村だって事が頭から飛んでいた。
ここだけ見れば近未来の世界だし。
大きな声を出しながら走り回る二人。
ボロいせいで直ぐに抜けそうな床がギシギシなっている。
社長は目を輝かせて円盤とタッチパネルに
食いついている。
そうだよね、やっぱり社長はそこだよね。
残念そうな顔をして機械から離れる社長。
______に、走っていた葛葉と不破さんが
勢いよくぶつかった。
ぐらり。
不意打ちだったんだろう、
普段なら揺るがないはずの体が傾く。
運悪く、
その体がぶつかったものは例の機械。
いきなり大きな衝撃を加えられた精密機械は
嫌な音を立てて光を失った。
ひらひらと手を振って僕らに背を向ける。
そういえばそろそろ暗くなってくる時間帯か。
葛葉が指し示した先は
さっき社長が壊したタッチパネル。
…もしかして出前?
いや僕たちだって食料どころか
寝床の目処すらついてないんすけどぉ…
もちさんも不服そうだったが、
社長が快く了承してしまった。
もうやるしかない。
廃病院の周りにあった林の中を探し回って小一時間。
木の実やキノコはおろか、山菜すら見つからない。
もちさんに割り当てられた神、
青龍は春、成長、植物を司る。
それを上手く使えば
野菜くらい簡単に作れるんじゃないかって魂胆だ。
提案したのアニキだってこの場合!!
…という言葉は言い出せず。雰囲気的に。
もちさんが大きく息を吸って手を地面にかざす。
息を吐くと共に地面から
風が吹き出した。
初めは弱かった風は次第に強くなっていく。
周囲の落ち葉が巻き上がり、
一瞬だけ視界が常盤色に染まる。
同時に身体を暖かい風が包み込む。
春の草原のような、
優しい匂いだった。
もちさんが手をかざしていた場所には
立派な畑。
キャベツや玉ねぎ、アスパラガス、筍、菜の花。
色とりどりの春野菜が地面を埋め尽くしていた。
たくさんの野菜を手に、
普段通りの会話をしながら帰路を急ぐ。
あの二人にも手伝って貰わないと調理しきれないかもな。
______こうして、
約一週間の廃村生活は幕を開けたのだった。
今回だいぶ急いで書いたので
文章変かもしれません!!!!
ろふのわ好きだからくろのわ出したはいいけど
口調が分からん!!!!!!
解釈不一致・誤字等ご指摘いただけると嬉しいです🙏🏻😭
2026/02/18 22:08
加筆修正











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!