結局、仮面は私の手元にある。
あれから、家まで結局仮面を付けずに持って帰ってきた。
本当に、もらってよかったんだろうか、、、
部屋に戻り、仮面をじっくりとみた。
白色がベース。
その上にゴールドの模様がキラキラと輝いている。
鏡の前に立つ地味な制服を着た自分。
たしか、あの人は仮面を被れば世界が変わる。だなんて言ってたな、、
本当に、変われる、?
毎日が、少しでも楽しくなる、?
でも、私のことを縛るような人の作った仮面で、
世界が変わるだなんて言われても、全部を信じることは出来なかった。
結局そうなった。
まだ信じない。
あれから、数日。
仮面を、やっぱり返そうと思った。
学校終わりに、この前の仮面屋の場所へむかった。
何度も言う練習をした。
そうじゃないと、あの人に質問責めにされちゃうじゃん、、
きっぱり断らないとっ、!
たくさん練習し、あの細いみちへむかった。
でも、仮面屋の姿はなかった。
跡形もなく消えていた。
確かにここにあったはずなのに。
古いレコード店になっていた。
私がみたあのお店は、なに、?
私は仮面をどうすることも出来ず、
また持ったまま家に帰った。
Next...
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。