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第1話

プロローグ
574
2025/12/12 23:12 更新
私たちの高校生活は、まるで永遠に続くかのように、色鮮やかなピースで満たされていた。
青い空、賑やかな教室、そして私を取り囲む親友たち____カラフルピーチのメンバー。
その中心には、いつも彼がいた。
隣も席に座る、無邪気で熱血漢なたっつん。
彼の笑顔は、冬の光のように暖かく、私の日常を全て照らしていた。
たっつんとは、朝のホームルーム前のくだらないじゃれ合いから、放課後の部活の打ち合わせまで、途切れる事なく言葉を交わす。
彼は勉強になるとすぐに私に甘えて来るけど、いざと言う時には誰よりも頼りになる、私にとって特別な存在だった。
tt
あなた、明日のテストの範囲、マジでやばいって!
tt
放課後、俺の席で教えてくれ!
tt
あなたの隣だと集中できるねんよな〜
たっつんは、体育系らしい体で、前のめりになって笑う
彼の無防備な仕草に、私はいつも胸の奥がきゅんってとなるのを感じていた。
あなた
はいはい、たっつんは本当にノートとらないんだから
あなた
でも、今日だけだからね
あなた
その代わり、私が言ったことは、ちゃんときくこと!
私たちの関係は、親友以上、恋人未満。
誰もが「お似合いだ」とからかい、私とたっつん、そして親友たちとの間には、絶対に壊れないと信じていた強い絆があった。
それは、七色の光で編まれた、完璧な日常だった。

私たちの輪には、リーダーのじゃぱぱ先輩や、面白みのいいのあ先輩、そしてムードメーカーのどぬく、えと、うり、ひろ、るな、ゆあん、もふ、シヴァ、なおきりと言った、個性的で大切な仲間たちがいた。
この輪こそが、私の居場所であり、私の全てだった。
しかし、あの日。冬の光が最も冷たく差し込んだ教室の扉が開き、1人に転入生が入ってきた瞬間、その完璧な日常に、静かな亀裂が入った。


白鳥優華しらとりゆうか


透き通るような肌と、憂いを帯びた瞳を持つ彼女はまるで一羽の傷ついた白鳥のようにか弱く、そして美しかった。
彼女の口から語られたのは、「前の学校でのいじめ」と言う、痛ましくも人を惹きつける告白だった。
その涙は、親友たちの心に火をつけた。
「彼女を守らなければならない」と言う正義感優しさに___
そして、その正義感優しさの火は私の1番大切な人、たっつんの心を最も強く捉えた。
たっつんの優しい瞳が、私ではなく、優華の不安を映し始めた時私は悟った。
“この白鳥は、私から全てを奪うために、この場所にやってきたのだ”、と
私が失ったものは、たっつんとの特別な時間、親友たちも信頼。そして、私自身の居場所。
これは、私が失ったはずの光を取り戻すために、孤独な戦いに挑み、そして、愛と友情の本当の強さを知る物語である。

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