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第3話

絶望者
211
2017/10/02 10:59
「頭可笑しいんじゃないの?」



「狂ってる」


「キモい」


なんでそんなこと言うの?なんで?

そんな事笑って言ってたあなたも今は怖がってる。


眼をウルウルさせながら子犬みたいに私を見つめてる、

そうだよ私狂ってるよ頭おかしいよだから何?

なんで笑うの?私にはわからない。

" 普通 "の人の気持ちなんか。

これが私、これが普通の私。いつもの私。
でも他の人はこれを狂ってるという。

そいつらが狂ってるんじゃないの?

..

血まみれの制服に血まみれの包丁、

私は見ている子犬君。あぁ、可愛い。
全てを壊してあげたいよ、
全部全部消してあげて絶望させたい。


やめろしか言ってなかった子犬君の声なんかもう聞こえない。

眼の光を消してあげたい、..

ゆっくりと近づくと子犬は何か言ってる。
でも聞こえないからいーや。笑


にっこりと微笑むと泣き出した、なぜ泣く?

悲しいという感情は分からない。
怖いという感情も分からない。

無駄な感情表情なんかとっくに全て捨てた、

笑うのが好き、楽しいのが好き、
ゾクゾクするのが好き、
他人の滅亡を見るのが大好き。だから殺す。

殺すとゾクゾクする、他人の絶望も見れる、楽しい、
楽しいから笑う。私が好きなことばかりだ…!




子犬君にまた1歩近づく。

微笑みがだんだんくすくすと笑い声になり、

小さな笑い声もだんだん大きくなっていく。


楽しい。楽しすぎる!

包丁を振り上げ、相手の腹に刺した。
血がちょろちょろ小川みたいに流れて綺麗だった、

子犬君の目を見ると上を向いていて、
綺麗な茶色い目はだんだん薄暗くなって 、


命が消えていくのが見えた。



こんな楽しい、喜び溢れた感情なんて他にあるのか?


あ。



いいこと考えた。















人の絶望を見るのがこんなに楽しいなら、






自分でやればどんな喜びが訪れるのだろう?

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