おれはいつにもましてソワソワしていた
なにせ、料理部にはいって気づいてしまった。
自分が恋してることに。
やっとわかった。相手のことを想うと苦しい気持ち
でも、そのひとに会えばものすごく嬉しくて…
ふいに後ろから低い、でも暖かみのある声が聞こえてきた
そう言って先輩は俺の顔を覗きこむ。
いつの間にか全員集まってて風のようにはじまる。
もう少し先輩といたかったけど、あのままじゃバレるとこだった…
安心してついため息がもれる。
同じクラスの子に呼ばれ行こうとしたとき…
パシッ…
そういうと手首を掴まれ一番はしのキッチンまで連れていかれる。
思いがけない展開になってしまった。心の中で「少女漫画かよ!」とツッこむ
まさか、先輩とペアなんて…
嬉しくて顔があつい…
チラッと隣をみると先輩と目が合ってニコって笑いかけてくれた
でも俺は当然そんなことできなくて慌ててそっぽむいてしまった。
ボソッと言ったから聞こえなかったらしい。
羽柴蒼空、16歳、俺は今日。きゅん死するかもしれない…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。