あなたは信じてくれた。
僕はそれだけで十分嬉しかった。
空 あのね、あなた、
1週間、僕、ここに住んでいい?
あなた えっ、あ、そっか
うん!いいよ!
空 ありがとう!
あなた あ、そうだ、今日何食べたい?
1週間しかないんでしょ?
でも今日はもうお昼だし、家で過ごそうよ。
晩御飯は空の好きなの作るよ?
もう、かわいすぎか。
あなたありがとう。
空 そうだな……
あなたと食べられるなら何でもおいしいけど
ハンバーグが食べたいっ!
あなた ふふっ
空、子どもみたい笑
任せて!おいしいハンバーグ作るよ!
空 子どもって……笑
ありがとう、楽しみにしてる。
あとさ…あなたも食べたいな……
僕がそう言ったときのあなたの顔は
絶対いつまでも忘れられない。
顔がりんごみたいに真っ赤で固まって。
いとおしい、そう思った。
あなた えっ!?空……///
何言って…………ンッ!
僕は、あなたがかわいすぎてキスしちゃった。
この続きはまた後で。
ご飯の後で、じっくり味わおうと思う。
あなた 空ぁ!いきなりびっくりするじゃん。
と、とりあえずご飯はハンバーグで
いいのねっ、?
空 うん!
─ 貴女side ─
もう、こんなの心臓もたないよ……///
もう12歳の空じゃないんだ。
22歳の、男の人なんだ。
私はそれを実感した。
この1週間で、私はどうなってしまうのだろう?
答えはきっと
もっともっと空を好きになる。
大切にしよう、そう思った。
あなた 空っ!好きだよ!
空 急だね笑 僕も。愛してる。
短い間だけど、あなたを世界一幸せにする。
私たちは、10年間の隙間を埋めるように、
深い深いキスをした___
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!