第7話

第七章 耳飾りの剣士と鬼の少女
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2023/06/11 10:46
時はあれから数時間経ち昼間。夜には任務がある為、昼に日属性の魔法の研究をすることにしたのだ。場所は蝶屋敷。早くも行き詰まりを感じていたその時だった。

炭治郎「あなたが霧雨魔理沙さんですか?」

不意に声を掛けられる。声を掛けたと思われる花札の耳飾りを付けた少年、そしてその隣には可愛らしい女の子が居た。だが目といい特徴は鬼だ。恐らくあの子が人を食べない例の鬼なのだろうと察する。

魔理沙『嗚呼、如何にもそうだが…ってその子。』
禰豆子「むー!」

元気な笑顔で女の子は声を上げる。何処か無邪気でもしかしたら霊夢も大丈夫なんじゃないかとそんな気持ちに浸ることが出来た。

炭治郎「こっちは妹の禰豆子です。俺は竈門炭治郎です。」
魔理沙『なるほど…よろしく頼むぜ。ところで何の用だ……?』

炭治郎「魔理沙さんの事情は御館様から鴉を通じて存じています。俺は鬼にされてしまった禰豆子を人間に戻す為に鬼狩りをしているのですがその為には上弦との戦闘は避けられなくて…だけどまだ、実力不足なんです。そこで同じく上弦との戦いは避けられなくなるだろう魔理沙さんと一緒に任務をこなして貰いたいという指示でここに来ました。魔理沙さん冨岡さん曰く強いんですよね?」

上弦の前で動けなかった私はまだ強いなんて思えないぜ…いくらコイツから見て強くとも…だけど………

魔理沙『事情は分かった、私もまだ未熟だが…な。その話乗った!!』

私は明るくそう答えた。笑顔は少し崩れていただろう。

炭治郎「有難う御座います!良かったです…。」
魔理沙『それはこっちの台詞だ、お前ら見てたら少し元気になれたぜ。』
炭治郎「それは良かったです…!」
魔理沙『それじゃ、これから一緒に居ること多くなるだろうし敬語もさん付けもなしな!』
炭治郎「うん、分かった。改めて宜しくな!魔理沙!」
魔理沙『嗚呼…炭治郎!禰豆子!』

打ち解けてすぐだっただろうか。最初は驚いた。

なんでかって…?鴉が喋ったのだ…

鴉「竈門炭治郎!霧雨魔理沙!北北西ニ行ケ!北北西ニ行ケ!鬼が大量発生!!」
魔理沙『しゃ…喋ったああああああああぁぁぁ…って痛!何すんだよ!!』

私が叫ぶと鴉は私をつついてきた。

鴉「兎ニ角行ケエ!」
炭治郎「そういえば魔理沙は日輪刀が無いけど……」
鴉「緊急デ入隊シタカラ無イ!1週間デ届ク。」
炭治郎「刀もないのに大丈夫なのか…!?」
魔理沙『大丈夫だ、私はほぼ遠距離しかしない。』

こんなハプニングもあったが私達は北北西へ向かった。

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炭治郎side

炭治郎『いやややややややややーーーーーーーー』

突然ですが今俺は……………

空を飛ばされています…!!!!!!!

魔理沙「んあ、根性ねえなぁ?この方が早いだろ?」
炭治郎『あの!根性はある方だが…!!北北西と言っても魔理沙は無限に北北西に向かうつもりか!?鴉のガイドも無視して先行ってるし!!!』
魔理沙「あ〜すまん!いつもの感じで行っちまってた…ハハハ…」

やばい不安だ…匂いで悪意が無いのは分かる…、、、

鴉「到着ダ!ココハ陽光ガ届カナイ!!鬼ヲ狩リニ行ケエ!!」

まさかの此処!?

魔理沙「おっ、丁度だったか。ならさっさと行こうぜ。」

そう言い箒を急降下させ箒から降りる魔理沙。続いて俺も降りた。というかどうして人間が空を…?

炭治郎『うん!…この臭いは……』
魔理沙「何かあったか?」
炭治郎『あっちから鬼の臭いがするんだ……恐らく何匹か居る。』
魔理沙「そんなことがわかるのか。それじゃ行こうぜ。」

そう決め俺たちは歩き出す。そのときだった。

鬼「なに?鬼狩り?あっあはっはは丁度いいわ…倒せばあの御方に認めて貰える!!」
魔理沙「あの御方って鬼舞辻無惨か?なんにせよ、聞かせろ。霊夢がどうなって居るかを……!」
鬼「そんなん知らないわよ、」

俺はいつ戦えてもいいように剣を構える…が魔理沙は全く戦闘態勢に入ろうとしない。聞き出すのは俺もしていたけど…警戒した方が……

魔理沙「なら話すことはもうないぜ。じゃあな。」

その瞬間魔理沙の周りに無数の星(弾幕)が現れた。相手の血鬼術か…!?魔理沙が危ない!!いや…違う……甘い…砂糖の匂いがする…もしかして魔理沙が…?

鬼「きゃあ!!!!!!」

その技は鬼に命中。あまりの衝撃で倒れていた。だけど鬼に特攻のものでは無いようで鬼は生きていた。

魔理沙「私には鬼を倒す術はない。あとは頼めないか?」
炭治郎『あ、嗚呼…』

言われた通りに俺は鬼の首を斬った。あれが魔理沙の実力…強い……

魔理沙「有難うな、それじゃ複数居るみたいだしまた探すか。」

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魔理沙side

あれから少し経った。鬼はあれから見つからない。流石に何もしないまま歩くのは気まずい。話しかけるか。

魔理沙『炭治郎はその…十二鬼月に会ったことあるのか?』
炭治郎「うん、倒したのは下弦の伍と壱と上弦の陸。参にも会ったけれど…俺は戦いにも入れなくて…煉獄さんが…」

そんなことがあったのか…、、レンゴクがどのくらい強いのか分からんが上弦と戦える力はあった……それは炭治郎もそうらしいが……

魔理沙『なんか悪いこと聞いちまったな。』
炭治郎「いいや大丈夫だよ。気にしないでくれ。それにしても静かすぎる……」
魔理沙『だな、確かに鬼はまだ居るはずなんだけどな。』

炭治郎が言う通りここは鬼が潜んでいるにしては静かすぎる。

無気味だ。

そんなことを思っていた時だった。

「血鬼術………雲の何処(いずこ)」

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