(ガチャ)
え、鍵かけた…?
声色、名前の呼び方、目つき、喋り方
全てが一気に変わった。
昨日の恐怖を思い出す。
そう答えると、ジョングクはニヤリと笑って
私は昨日吸われた噛み口を隠すために髪の毛を下ろしていた。
そう言って髪を片側に寄せ、首筋をジョングクの方へ向ける。
(チュッ…クチュッ…チュッチュッ…)
キスをしてきた。それも、昨日とは比べ物にならないくらい、激しく深いキス。
ジョングクは満足げに笑って、私の首筋に牙をたてた。
痛さには、早くも少し慣れていた。全く痛い訳では無いが、耐えられる。
ジョングクは機嫌よく血を吸っている。いやらしい音をたてながら。
しばらくして、首筋から牙が抜かれた。噛み口からトクトクと流れ出る血も残さず舐めている。
こうして、ジョングクは血が固まるまでしっかり舐めた。
(ガチャ)
ジョングクと私は手を繋いで、また仲良く演じながら教室へ戻っていった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。