テオくん目線
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気づけば俺は
あいつの唇にキスを落としていた。
それは突然なことで
…必然的なことで。
俺はそのままあいつを押し倒した。
理由、
理性が保てなかったから。
あいつは俺を不安げに見つめた。
急な上目遣いに
ドキッとした。
まだ状況が理解しきれてないみたいだ。
震えた声で訴えた。
可愛い。
俺はあいつの首元に吸い付いた。
あいつは俺の肩を掴んで
俺のことを引き剥がそうとしていた。
まぁ、それは仕方のないことだ。
付き合ってもいないのに
ましてや男同士なのに
こんなことをされたら嫌がるに決まっている。
それでも俺は
否定の言葉を発している
あいつの口を
自分の口で塞いだ。
舌を絡めてみる。
あいつの口から吐息が漏れた。
いつの間にか涙目になっていた。
苦しそうに俺の名前を呼ぶ
あいつの姿を見ていると
余計に興奮してくる。
俺はあいつの口の中をかき混ぜる様にして弄んだ。
いつの間にか
あいつから舌を絡めにくるようになった。
昨日より
少し強めの媚薬の効果が出てきたのだろうか。
1問目から
随分と時間がかかったような気がした。
口を離してみた。
あいつは苦しそうに息継ぎをした。
あいつの腕が首の方に回ってきた。
トロンとした目
火照った顔
あいつから放たれる言葉全てが
愛おしい。
俺はあいつの上半身の服を脱がせ
身体を触った。
首、背中、腰…
するりと撫でてやると
あいつの身体がビクリと浮き上がった。
その度に短く喘ぐあいつは
とても可愛かった。
媚薬は人を変える。
─俺はそう思った。
あいつの要望に答えて
深く、ゆっくりと
舌を絡めていった。
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どれくらい時間が経ったのか分からない。
ただ俺たちは
ひたすら甘い口付けをしていた。
不意に唇を離された。
そう言われた瞬間、
俺の中の何かが壊れる音がした。
俺はそばにあったアイマスクを取って
あいつに付けた。
俺はあいつのズボンを下ろしてやった。
俺も脱いだ。
身体はだいぶ汗ばんでいた。
──俺はあいつのナカに指を入れた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!