目を開けると、そこには見覚えのある白い天井
あれからどれくらい経ったのかな...
う...頭痛い...
起き上がる元気もないため、私はベッドの上に寝転がったままスマホを見た
スマホのディスプレイにはデジタル時計で5:00と表示されていた
え、5時!?
私どんだけ寝てたの!?
すると、ガチャッとドアの開く音がした
顔だけ向けると、黄瀬が近付いてきた
私は咄嗟に起き上がって、黄瀬から離れようとした
しかし私は近付かなかった
だってもしかしたら吸われるかもしれないじゃん
すると、黄瀬は諦めたのかそのまま話し出した
ちょっと何言ってるかわかんないんですけど
運良くここには青峰はいない
黄瀬にならなんとか交渉できるんじゃないか、と思ったのだ
さすが黄瀬
物分かりがいい...
はい?
よかった...
ずっと気になってたんだよね...
青峰は嫌だけど黄瀬は何となく優しそうだし...
痛くなかったし...
それに逆らったらまた痛いことされそうだし...
まぁ、こんだけ喜んでくれるんならいいか...
いや、よくはないけど...
ほら、やっぱり優s...
いつのまにか黄瀬が私の目の前に来ていた
そして、壁に手をついて逃げられないようにすると、いきなり唇を合わせてきた
キスは徐々に激しいものになっていき、口の中に黄瀬の舌が入ってきた
黄瀬は馴れたように舌で私の舌を絡めとる
甘噛みしてきたり歯を舌でなぞったり...
経験0の私はただただされるがままだった
黄瀬はそう言うとニコッと笑って部屋を出ていった
私のファーストキス...//
て言うか黄瀬ってあんな性格だったの...?
私はさっきのキスを思い出したくなくて布団を頭までかぶって寝た
やっぱり餌になるのやめておけばよかった...
私は自分で言ったことをとても後悔した
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。