第5話

決心
3,289
2018/01/14 10:36
目を開けると、そこには見覚えのある白い天井
あれからどれくらい経ったのかな...
う...頭痛い...
起き上がる元気もないため、私はベッドの上に寝転がったままスマホを見た
スマホのディスプレイにはデジタル時計で5:00と表示されていた
え、5時!?
私どんだけ寝てたの!?
すると、ガチャッとドアの開く音がした
顔だけ向けると、黄瀬が近付いてきた
私は咄嗟に起き上がって、黄瀬から離れようとした
黄瀬涼太
何もしないからもっと近く来て?
しかし私は近付かなかった
だってもしかしたら吸われるかもしれないじゃん
すると、黄瀬は諦めたのかそのまま話し出した
黄瀬涼太
あなたっち、俺達と一緒に住まない?
ちょっと何言ってるかわかんないんですけど
あなた

いやです

黄瀬涼太
即答...(泣
あなた

それに、やっぱり餌になるのも嫌です

運良くここには青峰はいない
黄瀬にならなんとか交渉できるんじゃないか、と思ったのだ
黄瀬涼太
まぁ、そうッスよねー...
さすが黄瀬
物分かりがいい...
黄瀬涼太
でもやっぱり餌になってもらわないと
はい?
黄瀬涼太
正直言って俺もあなたっちの血の味は最高に美味しいと思うし、一回飲んだら忘れられないって言うか...今もものすごい飲みたいし
あなた

ひとつだけいい?

黄瀬涼太
ん?
あなた

血を吸われたらヴァンパイアになるとかはないよね?

黄瀬涼太
それは大丈夫ッスよw
よかった...
ずっと気になってたんだよね...
青峰は嫌だけど黄瀬は何となく優しそうだし...
痛くなかったし...
それに逆らったらまた痛いことされそうだし...
あなた

や、るよ

黄瀬涼太
え?
あなた

餌、なってあげてもいいよってこと
あと、一緒に住むっていうのも...

黄瀬涼太
え?ほんとッスか!?
あなた

うん...ただし飲んでいいのは家でだけ!

黄瀬涼太
わかったッス!
あなたっち!ありがとう!
まぁ、こんだけ喜んでくれるんならいいか...
いや、よくはないけど...
黄瀬涼太
じゃあ今日は吸いすぎたからもう吸わないッスね
あなた

うん
そうしてくれると助かる...

ほら、やっぱり優s...
黄瀬涼太
だからこっちをもらうッス
いつのまにか黄瀬が私の目の前に来ていた
そして、壁に手をついて逃げられないようにすると、いきなり唇を合わせてきた
あなた

!?

黄瀬涼太
チュ...ん...
あなた

ん...ふぁ...//

キスは徐々に激しいものになっていき、口の中に黄瀬の舌が入ってきた
黄瀬涼太
チュ...チュル...はぁ...ん...チュゥ
あなた

ん...はぁ...んん...ふぁ...///

黄瀬は馴れたように舌で私の舌を絡めとる
甘噛みしてきたり歯を舌でなぞったり...
経験0の私はただただされるがままだった
黄瀬涼太
ぷはぁ...ご馳走さま(ニコ)
あなた

ぷはっ...はぁはぁはぁ///

黄瀬はそう言うとニコッと笑って部屋を出ていった
私のファーストキス...//
て言うか黄瀬ってあんな性格だったの...?
私はさっきのキスを思い出したくなくて布団を頭までかぶって寝た
やっぱり餌になるのやめておけばよかった...
私は自分で言ったことをとても後悔した

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