⌜ 夜 ⌟
それは誰にでも
一日 に 一回 訪れる 。
不安 で 眠れない 夜
思い を 馳せる 夜
孤独 を 何かで埋める夜
とろけるような 甘い 夜
現実 を 忘れようと
はしゃぐ 夜
誰しもが
当たり前 だと 思っていた 。
どんな 夜 も 、
やがて 明ける ことを
そして 朝がまた 、
やって来る 。
# 翔陽大学附属北部病院
救急救命センター
藤川 「 三井先生が今週で辞める ?! 」
『 うそ 、 なんで ? 』
白石 「 ... 私もさっき聞いたの 」
今や救急救命は どこも、万年人手不足 。
すぐにでも新しい医師に
来て欲しいというのに 、
それどころか上級医の三井先生が辞めるとの事 。
今日から来るとかいう 緋山先生 は
未だに来ないわ 、 絶体絶命の大ピンチ 。
そして その上 、
使えないフェロー の教育 。
藤川 「 お前が1番よく分かってんだろ … 今のこのヤバい状況 」
そんな事 私が 一番分かってる 。
白石 「 ... 分かってる 。 」
『 思い詰めないで 、 まだ私達がいる 。 』
白石 「 そうね 、 有難う あなた ... 」
果たしてこの子 に
スタッフリーダー を 譲って
良かったのか 。
見てる私 が心配になる 。
頼ってくれればいいのに ...
そして ホットラインも
鳴り止む気配すらない 。
白石 「 翔北救命センター です 、 」
患者が運び込まれると 、
直ぐに、脳外にコンサルを依頼した 。
藍沢 「 皮髄境界が消失してます 、 脳幹の圧敗が強い ... 」
橘 「 ダメか 、 」
藍沢 「 蘇生に時間がかかり過ぎましたね 。 」
結局 患者は助からなかった 。
初療室の中は重い空気に包まれた 。
# 救命センター 医局
『 それにしても 、 酷よね 』
白石 「 ん 、 藍沢先生 ? 」
『 トロントでしょ 、 そりゃ行きたいわ 』
藤川 「 何言ってんだよ 〜 、 お前も行っただろ ? 」
『 それは そうだけど ... 』
藤川 「 それにしても急だよな ー ... 三井先生 休職するなんて 」
白石 「 あっ !! 」
緋山 「 え ? 」
白石 「 もう三分経ったんじゃない ? いいな〜 、カップ食べ切れるなんて贅沢 。 」
緋山 「 ねえ 。 三井先生休職すんの ? 」
『 あちゃー ... 』
終わった と思った時 、
電話が鳴った 。
白石 「 はい 、 救命医局です 。 」
『 どしたの ? 』
白石 「 あなたちゃん 、 お客さんだってよ 」
『 私に ? 』
白石 「 ロビーで待ってるって 」
『 わかった 、 行ってくる 。 』
白石 「 行ってらっしゃい 」
『 はぁ〜 、 怖い怖い 。 』
と緋山先生を横目に
ロビーへと向かった 。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!