にゃ〜
萩原の部屋で猫の声が響く。
もちろん、迷子の猫じゃない。
遡ること、数時間前ー。
今日はハロウィン。
どういう訳か、私と萩原が、渋谷に行って警備をしてこい、と言われ駆り出されたのだ。
まだだけど
萩原が男たちを連れていったとき、制服の裾を引っ張られた。
みると、魔女の格好をした小さな女の子だった。
あいにく、今は飴しか持っていない。
バイバイ、と手を振る。
可愛いな。
小さい頃の愛菜にそっくりだ。
コンビニに行くと、あまり見ない種類の飴が置いてあった。
袋から取り出して見ても、見た目は普通の飴とかわらない。
味は、パンプキン味と変わっているけど、不味くはなかった。
萩原が、ひったくり犯を背負い投げしたのだ。
学校に戻り、廊下を歩いている途中。
ボンッ
嘘でしょ?にゃーしか言えないんだけど!?
精一杯腕?いや、前足?を伸ばす。
萩原の部屋につき、腕の中から下ろされる。
暖かかったのに……
萩原が電話中、私は猫であることをいいことに、ベッドの中に潜り込んでいた。
呼ばれたので返事をする。
萩原は照れながら慌てているが、知らん振りをする。
するりと腕の中を抜ける。
そして、ベッドに座っている萩原の膝の上で丸くなる。
頭を撫でられるが、不快じゃない。
気持ちよくて、ゴロゴロと喉がなる。
ずっと猫でもいいかも……
松田が私を見下ろして言う。
上から目線、腹立つ
物理的にも態度的にも上から目線だったので、ひとかきしてやった。
げっ、またあの可もなく不可もない味の飴を食べなきゃいけないの?
言われるがままにぺろぺろと飴を舐める。
舐めても舐めても無くならない。
そして、飴は降谷の馬鹿力によって砕けた。
ガリガリと音を立てて食べている最中、松田が頭を撫でようとしてきたので爪で引っ掻く。
全ての砕けた飴を舐め終えたので、人間に戻りたいと願う。
ボンッ
今までの会話を聞いていた萩原がいきなり抱きついて来たのだ。
5人揃って「「「「「おう」」」」」
これで本当に完結しました。
今までありがとうございました。
こちらとこちらも、是非愛読していただければ幸いです。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。