第4話

3,103
2024/03/11 10:38
夕方
東雲家


東雲 彰人
東雲 彰人
ただいまー…
東雲 絵名
東雲 絵名
あ、おかえり彰人
東雲 彰人
東雲 彰人
げっ…まだ居たのかよ

東雲彰人の姉、東雲絵名。
口ではこう言っているものの、何だかんだ彰人も、そして絵名も、お互いを大切な姉弟だと思っていた。


東雲 絵名
東雲 絵名
何、なんか文句あんの?
東雲 彰人
東雲 彰人
なんも無いです無いです


彰人の言葉に呆れたようにため息をついた絵名は、自分のスクバを手に持つと、玄関のドアを開けながら言った。


東雲 絵名
東雲 絵名
今日、帰りにコンビニのチーズケーキ買ってきてあげる
東雲 彰人
東雲 彰人
え?いいのか?
東雲 絵名
東雲 絵名
んー、今日は私機嫌良いのよね。帰ったら一緒に食べよ
東雲 彰人
東雲 彰人
なんだよそれ…分かったけど


そう言って絵名は上機嫌で学校へ向かった。


東雲 彰人
東雲 彰人
…オレも今日、絵名にチーズケーキ買ってきたんだよなぁ
東雲 彰人
東雲 彰人
絵名が帰ってきたら2つとも食っちまうか


そうして彰人は少し上機嫌で自分の部屋に向かった。











しかし、約束が果たされることは無かった。
絵名がその夜帰ってこなかったのである。









不審に思った彰人が街中を探した所、絵名は神山高校の近くで倒れ込んでいた。






絵名が帰って来ない。
今の時刻は午前4時、絵名は普段なら確実に帰っているはずの時間だ。


東雲 彰人
東雲 彰人
どうしたんだよ…絵名


チーズケーキはとっくに食べ頃を過ぎている。
そこで彰人ははっとした。


東雲 彰人
東雲 彰人
……もしかして…通り魔に……?
東雲 彰人
東雲 彰人
………くそ!!


靴を自分の足に引っ掛け、身を投げるように外へ出た。
そうして神山高校の近くに走っていくと、自分の姉絵名が苦しそうに倒れていた。


東雲 彰人
東雲 彰人
絵名…絵名っ…!!!
東雲 絵名
東雲 絵名


倒れている。意識がない。
でも、少し。本当に少しだけ…まだ呼吸をしていた。


東雲 彰人
東雲 彰人
オレが助けるから…救急車、いや…タクシー…!?

絵名はオレが助ける。

…そして………








東雲 彰人
東雲 彰人
絵名を病院へ連れて行ったら…絶対に犯人を見つけてぶっ殺してやる……

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