第4話

8,661
2022/04/07 15:07 更新



ーAM10:00ー



メンバーが全員揃い、ダンスレッスンが始まった。




昨日、練習用の動画送られてきとったな。

でも今の俺は正直ダンスどころじゃなかった。




生放送が終わってからというもの、


ずっと頭痛がする。





俺が頭痛ってなかなかないねんけど、
今日はやっぱちょっと調子悪いんかもしらん。





昨日送られてき来とった練習用動画は


もう何十回と見たから踊れる。





と思っとった。。









レッスンが始まると、


講師の人がめちゃめちゃ細かいとこまで教えてくれる。




でもさっきから時々くる目眩。





ちゃんと水分もとっとるし。


やっぱこの頭痛と関係あるんかな?




とか色々考えるけど、レッスンに集中せんと
置いてかれる。




俺は振り覚えの早いメンバーに

必死で食らいついとる状態。








ーAM11:00ー



講師「今からやるBメロの最初だけ覚えたら休憩入るからみんな頑張ってーー」


スノ「はい!!!!!!!!」



講師の人の声が少し遠くで聞こえる。






「ハァ…ハァ……ハァ……」





さっきから呼吸が安定せぇへん。




でも1番後ろで踊っとるから誰も俺の体調に
気付かへんのは好都合。


バレるとめんどいからな。



なんでなん、、




いつもやったらもっと動けるやん、、





でもみんなが動けとるってことは俺もまだいけるねん。




あとちょっとで休憩なんやし頑張れよ、、。






そう思いながらも体を動かし続ける。






講師「向井!ワンテンポ遅れてる!もっと早く!」





頭痛と目眩でふらふらになりながらも


なんとか立っている状態。






講師の人に注意された部分をもう一度みんなで
合わせる。




俺のせいでメンバーにも迷惑かけとる。




ちゃんと動いてや俺の体!





無理やりテンポを速める。





頑張って踊った。






でも途中で体が限界を迎えたのか、



激しい息切れ。





「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」





とにかく息が苦しくて、




でも苦しい顔はメンバーに見られたくなくて、





その場で体育座りをして膝を抱え込み、下を向いた。






しんどすぎて、肩で息をすることしか出来ひん。






すると鏡越しに俺の異変に気づいた講師が
音をとめた。






講師「向井!サボるな!!」




その怒声でメンバーの視線をも感じる。





岩本「康二、一旦休む?(小声)」




照兄が俺の傍で、俺にしか聞こえへん声量で
そう聞いてくれた。






俺はもうしんどくて、小さく頷いた。





岩本「わかった。」




照兄はめちゃめちゃ優しい声でそう言いながら

俺の肩をぽんぽんと叩く。






視界がずっとぐるぐる回っとる。





なんやねんこれ。







照兄は俺のことを講師の人に言いに行ってくれた。





岩本「すみません、ちょっと康二がしんどそうなんで休ませてあげてください」


講師「あぁ…。。でもそんなぬるいこと言ってると、ほんとに置いてかれるからね。」




結構強めの口調で俺にそう言う。






俺は下を向いた状態から少し顔を上げて

両手を使って後ろに下がり、壁を背にして

また同じように体育座りで下を向いた。




でも息は整わへん。





「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」



体育座りで下を向くと自分の息がはっきり聞こえてくる。




とりあえず息整えなあかんわ。。




下を向いたまま深呼吸をすると、少しだけ楽になった気がした。





けどまぁ体調が悪いことには変わりなくて。。






講師「んじゃあ休憩ー!!」






その合図でみんな散らばった。





ドリンクとタオルを2つずつ持って、俺のところに
来てくれたんは、やっぱり照兄。




照兄は俺の真横で、
同じように壁に背をつけて座った。






岩本「康二、」


向井「…ん?」


岩本「ちょっとは落ち着いた?」



そう言いながらタオルとドリンクを1つずつ
俺にくれる照兄。



向井「うん…」


岩本「…いつから体調悪かった?」


向井「え、?」


岩本「なんか今日の康二ずっとおかしいから」



俺は顔を上げて向こう側の壁にある
鏡の中の自分を見ながら話す。



向井「…実はな、」


岩本「うん」



照兄はやっぱり優しい相槌を打ちながら聞いてくれる。



向井「今日な、起きてからなんかおかしかってん。
   いつもはパン1枚食べるんに今日は食べきれん
   かったり、朝番組の生放送中はずっと手足の
   痺れとかもあって。。
   でも今日はこのレッスンで終わりやし、
   あとちょっと頑張ろうって思って、、。
   でも…頭も痛いし…目眩みたいなんするし…」


岩本「俺は康二の味方だからさ…
   別に俺じゃなくても誰かにもっと早く言う
   べきだったんじゃない?
   康二がレッスンサボるとか絶対ないし、
   だからさっき振付師の人が康二のこと悪く
   言ったとき正直内心ブチ切れだったよ(笑)」


向井「…ん?なんの話?」


岩本「多分メンバーもみんな気づいてるよ康二の
   こと。とりあえず無理すんなってこと。」


向井「…俺さ……もうどうしたらええかわからへん
   くて…」


岩本「………」


向井「俺…振り覚え悪いし…今日だって……
   怒鳴られるし…でもしんどくて…気づいたら
   めちゃめちゃ苦しくて…」



今まで思っとったことを全部話したら

いつの間にか流れ始めた涙が止まらんくなった。




岩本「康二。」



照兄はとにかく優しい。



今だって急に泣き出した俺を引き寄せて抱きしめてくれた。




照兄の胸の中にすっぽり埋まって
そのまま泣き続けた。




するとそれを見たメンバーが駆け寄ってくる。







目黒「え、康二?」


宮舘「泣いてんの?」


深澤「康二〜?大丈夫?」


阿部「やっぱ康二体調悪かった?」


ラウ「康二くん大丈夫、?」


佐久間「康二…最近働きすぎだったよね」


渡辺「忙しかった分、色々溜め込んでたんだろうね」





みんなの言葉が優しく胸に刺さる。






ー数分後ー




俺は気づいたら照兄に包まれたまま眠っとった。



照兄が俺の状態をみんなに説明しとって、

そのあとみんながなんか話しとったのは覚えてる。




けどそのあとの記憶は全くない。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後のお話。




岩本side.


岩本「康二今日朝から体調悪かったらしくて。
   症状的には_______って感じ。
   今日は多分もう帰らせた方がいいと思う。」


阿部「あーなんか貧血っぽい感じだね」


目黒「あ、俺康二送ってきますか?」


渡辺「いや、さすがにマネージャーが送るでしょ」


目黒「あ、そっか(笑)」


岩本「ふっか、マネージャーに連絡いれれる?」


深澤「わかった。じゃあ俺トイレ行ってついでに
   電話かけてくるわ」


ラウ「いや逆じゃない?電話かけるついでにトイレ
   するんでしょ(笑)」


深澤「あ、ああそっか(笑)行ってくるわ」



全くふっかは、、、

まぁ場が暗くならないようにっていうふっかの気遣いなんだろーな。



岩本「康二ー、帰るよー」


向井「…………」


佐久間「え、寝た?(笑)」


岩本「まってガチ寝(笑)」




スースーと寝息をたてて眠る康二。


仕方ないから俺がそのままお姫様抱っこで
マネージャーの車まで運んだ。




車の後部座席に横にさせる。




マネージャーに

「じゃあ康二のことお願いします」

と言ってレッスン場に戻る。




いつもうるさいぐらい明るい康二が崩れる瞬間。



今後もたくさんあると思う。




けど俺はいつだって康二の味方だし傍にいるよ。









だって俺は康二のお兄ちゃんだからさ。








fin.




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





今回も読んで頂きありがとうございます!!


前話で“〜side”は苦手だら書かないと思うって
書いたのにまさかこんなすぐ書くとは。。笑





物語の終わり方を見失ってしまい、つい、、、笑






でも〜side意外と書きやすかったです!!




なので今後ちょいちょい出てくるかもしれません!







こんなバタバタしてる物語で良ければ、


今後も読んでいただけると嬉しいです!!





プリ小説オーディオドラマ