なおきり
ガヤガヤ
周りがやけにうるさい
こっちは今気持ちよく寝てたんですよ
僕は重い目を開けて起き上がり、周りを見渡した
確かに刺されたはずの腹を見るとそこには怪我一つ無かった
そう小さく呟くと
いきなり後ろから話しかけられた
僕は体をビクッとさせ、振り返った
そのじゃぱぱっていう人…?は恐竜みたいな見た目だけど、頭には角が生え、背中には黒い羽が生えていた……え?
僕はおずおずと聞いた
別に今日はハロウィンっていう訳でも無いと思うし……
あ……く……ま……?
あ…く…魔…?
悪…魔…?
悪魔……?
悪魔ってなんだ?
ん?いや、悪魔というもの自体はわかる
悪魔ってあれですよね…?
あの魔界に居るっていう奴ですよね?
あれ?地獄だっけ?まぁいいや
なんか、黒っぽいイメージがあるやつですよね(?)
ん?なんで悪魔の話になってるんだ?
あ!そうだ、じゃぱぱさんが「だって、悪魔だもん」って言ってたからですよね
あれ?何が悪魔なんだ?
あぁそうだ!角と羽があるからなんでか聞いたんだ
……?てことは、じゃぱぱさんは……
じゃぱぱさんは突然僕が声を出したのにびっくりして飛んでしまった……は?
やっぱり本当に悪魔って事か?
え…悪魔って存在するの?
そう言ってじゃぱぱさんは僕に鏡を渡して来た
本当にこの人?悪魔?は何を言っているんだ
僕は人間に決まって……
鏡を見るとそこには_____
角と羽の生えた僕の姿があった
角と羽はわかる
でも、何故?
何故僕の体に生えているんだ……?
そう言って、じゃぱぱさんは「着いてきて」と言って歩き出した
僕も急いでじゃぱぱさんの後を追った
悪魔……
もし…もし本当に僕が悪魔になったっていう事は……
僕が声をじゃぱぱさんは振り返った
……やっぱり…もう僕は死んでる
もっと生きたかったなぁ
でもまぁ悪魔になったのは納得がいく
人殺しだったからな僕は
まぁ僕が生きる為だからと言って人を殺すのは駄目だったよな、当たり前だ
魔界のルール……
悪魔にもルールがあるんだ
僕、悪魔として生きていけるかなぁ……
そんな事を考えながら僕はじゃぱぱさんに着いて行った
ゆあん
地面がふかふかだ……
寝心地良いなぁ
……ってあれ?俺屋上から飛び降りたんだよな?
え…?死ねなかったのか?
最悪なんだけど
じゃあ、ここは……
薄ら目を開けると、眩しい光が目の中に入ってくる
眩しいな、おい(((
今度はしっかり目を開けようとする
目を擦り、明るさに慣れようとする
……よし、平気になってきたぞ
しっかり目を開けるとそこは、真っ白い世界(?)だった
地面は雲っぽいのでできていた
俺は混乱して、あまり状況整理ができなかった
俺が混乱していると、急に後ろから声をかけられた
振り向くとそこには、頭の上に光輪を着け、白い羽の生えた人…?がいた
そいつは、髪が黄色いから余計に神々しく見える
……眼帯を着けてる事以外
そう言ってたっつんは手を差し出してきた
俺は握手かと思ったからその手を握った
すると、座っていた俺を立たせてくれた
優しい奴だな、見た目怖いけど(((
たっつんは関西の人なのかな?
今日はハロウィンか?そんな事を思いながら俺は聞いた
たっつんは一回目をぱちくりさせてからまるで当然かのように言った
天使って……何言ってるんだ此奴
厨二病か?
いや、厨二病は悪魔とか死神とか言いそうだな、じゃあ違うか
じゃあただ頭がおかしいだけか?
よし、関わらないようにしよう!
俺はまぁまぁと宥めた
俺はお前が何言ってんだよと思いながら、背中を見た
すると、そこには、
真っ白い天使っぽい羽が生えていた
たっつんは少し申し訳無さそうに下を向いた
やっぱ良い奴なのかも
そう思ったと同時に俺とたっつんな無言になり、気まずい空気が流れた
俺は直ぐに謝った
さすがに無神経過ぎだろ、俺
心中ってあれだよね?
誰かも一緒に死ぬ事だよね?
たっつんが言うには、死後の世界には天使と悪魔の2種類で形成されているらしく、もう一人の人は多分悪魔になったらしい
そう言ってたっつんは俺の手を引っ張って行く
たっつんの背中は何故かとても寂しそうだった












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!