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[ガタンゴトン]
[トコトコトコ]
学校に着いた。
.......別に学校にいても楽しいわけじゃないけど。
-------------------✂︎キリトリ✂︎-------------------
[キーンコーンカーンコーン.......キーンコーンカーンコーン.......]
-------------------✂︎キリトリ✂︎-------------------
[キーンコーンカーンコーン.......キーンコーンカーンコーン.......]
[トコトコトコ]
[ガチャ]
僕は文芸部に所属している。
あの同居人たちに文句を言われない部がそこしかなかったし、僕自身物語を書きたかったから。
..............................本当ならば、ありえない、僕の夢の物語を。
[カタカタカタ]
学校では文芸誌を出せないので、部員はそれぞれ部で書いたものをそれぞれでコンクールなどに応募している。
今僕が書いているのは「恋色さがします。」という物語。
主人公・四季 彩葉が恋する人たちに、その人の恋の色「恋色」を渡す、ということを中心にその周りのストーリーを描く物語。
[カタカタカタ]
[30分後]
[下校時刻5分前になりました。
生徒のみなさんは速やかに帰宅しましょう。]
[トコトコトコ]
[ガタンゴトン]
[トコトコトコ]
[ガチャ]
今日は同居人がいない。
だからこそ部活に遅くまでいれた。
よくあることだけど。
やっと書きおわった「恋色さがします。」をぼんやりと眺める。
ネットで検索すると、ちょうど良く大手出版会社の新人賞があった。
原稿は紙ではなくUSBメモリーで送るらしい。
応募用紙をダウンロードして、印刷して、必要事項を記入する。
紙の原稿は手元に残し、USBメモリーの二つのうち片方だけ封筒に入れ、ポストに出しに行った。
同居人はまだ帰ってこない。
僕はシャワーを浴びて、布団に入るとすぐに眠ってしまった。
明日も同居人は僕のことが気に入らないのだろうから。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!