無事大惨事になっていた生肉を片付け、夜ご飯を食べていた時。
キラ達が言っていたことを思い出して俺は彼女に話をもちかけていた
冗談抜きで凸ってくる、それが奴らである。
普通に考えて居候の身で人を呼ぶなんてヤバいやつだが、ストーカーされて家に来られるよりよっぽどマシだろう。
流石に放置して知らぬ間に来ていましたなんた洒落にならない。
箸を置き、スマホを手に取る。
暫くして眉間に皺を寄せ、んんんんと唸り始める
そしてそのままスマホを手に取ってリビングから出ていった。
流石に冷や汗が背中に垂れる。
言わない方が良かったかもしれない。そう思った頃にはもう遅く、何もする事は出来ない。
居候させてもらっている身で流石に迷惑過ぎないだろうか。
漏れそうなため息を抑え、トマトを口に押し込んだ
遠くからそんな言葉が聞こえてきて流石に咳き込む。
罪悪感が脳を支配する。
土下座した方がいいかもしれない。
いつも土下座をしているキラを思い浮かべながら本気でそう思った。
思わず謝る。そんな俺を見て「はっはっはっ」とどう考えても感情が入っていない笑いを零して椅子に座り、トマトを口に放り込んだ。
そう言いながらトマトを3つフランスパンの上に乗せて食べる。
当然、と言うような態度にもそのトマトを3つ乗せて綺麗に食べるという所作にも驚きながら、思わず笑みが零れる。
何処と無く、キラに似ているような気がした。
フランスパンを3切れを躊躇無く皿に乗せてくる。
そして自分の皿にはトマトを5つ乗せた。
どれだけコイツはトマトが好きなんだ
何を言っているのか意味不明なとこにもう慣れてしまった自分が居る。
ここで気になりだしたら終わりなので早急に何を言っているのかと理解しようとする頭を止める
いつの間に食べ終わったのか、皿を台所へと持って行って戻ってきたかと思えば思い出した、と掌にポンっと拳で叩きながらスマホを操作して見せてきた
そう言って最近開いたであろう和菓子屋のいちご大福の画像を爪で叩きながら目をキラッキラにして見てくる。
8個、恐らく俺とキラと紅葉一つずつ、残り5個を彼女が食べるという計算だろうか
どれだけ食べるつもりなのだろう。
目を更にキラキラさせる彼女に思わず笑った。
無事日曜、遠足に行くかのように楽しそうな2人を連れて、家まで来た。
近付いて来るにつれて、えあそこ?マジ?嘘?とビビる2人だった。全力で肯定する。
彼女の家は一人暮らしにはスペースが余りすぎるほど広い。
それは遠くから見ても明確に分かるほどだった。
隣で家を見上げている2人を置いて、俺はその家の扉を開けた。
この一週間で初めて家に入ってただいまを言う。
曰く、今日は朝からずっと家に居るらしい。
玄関を見るといつもは無いハイヒールの靴が端に置かれていた。
いつもは聞こえない返しの言葉も帰ってくる。
後ろの二人はまだ口をパクパクさせている。
取り敢えずキラの頭をバシッと叩くと正気に戻ったらしい。
キラに続いて紅葉も正気に戻る。
靴を脱いで上がった俺の後を追うように、急いで2人も靴を脱いで家へと上がった。
キラは普段絶対靴揃えない癖に今日はちゃんと俺の隣に靴を揃えて脱いでいた。
おそらく二階に居るのだろう。
上から声が聞こえて来た
その声を聞いて2人ともまたもや目を丸くして立ち止まった。
先程のハイヒールは見なかったのだろうか。
2人口を揃えて廊下で待て待て待てと肩を掴まれる。
これは長くなりそうだと察し、無視してリビングの扉を開けた。
若干めんどくさいと思う。本当にメンヘラ彼女というのがしっくり来る。
女と住んでんのはもうアウトだろ
扉を開けながら彼女がリビングに入ってくる。
そしてまたもや2人が固まった。
彼女もまた混乱である。
そして数十秒後。
彼女は2人と俺を交互に見てずっと混乱していた。
そんな中、紅葉がやっとの思いで口を開く
ゴホッとキラが咳き込んだ。
むせたようだ。隣でずっと咳き込んでいる。
因みに紅葉はもういつも通り恒例となりつつある、顔を真っ赤にさせて違う!!と否定した。
紅葉が話し出したことで落ち着いたのか、2人をソファの方へと誘導しだした。
ソファの前にあるミニ机にはいちご大福がそれぞれ並んである。
いちご大福を一つずつ二人に渡し、向かいのソファに座った彼女が自己紹介を始める。
まだ混乱している二人に構うことなく、テーブルに置いてあるいちご大福を一つ手に取り、食べ始めた。
完全に混乱は溶けたようだ
チョコのいちご大福に目を輝かしている。
大丈夫なのかと目線で訴えてくる。
俺は知らない、少なくとも宗教勧誘的なのはされていない。
キラが目線で受け取ったのか、じゃあいっかと言っていちご大福を食べ始めた。
幸せそうにいちご大福を食べる二人。
それに耐え兼ねたのか、紅葉もいちご大福を口に運び始める。
二人の感想に彼女は満足そうである。
ふふん、と上機嫌で二つ目のいちご大福に手を伸ばした。
一応ちゃんと訂正しておく。ただ全くの無意味であることはもうわかっているので特に期待はしていない
ただまぁ、彼女も紅葉もキラも楽しそうなので良かったといえば良かっただろうか。
いちご大福を褒められて、物凄く嬉しそうだ。
本当に、いちご大福教というものが存在するのかもしれないな、と少しキラに同意した。
遅れ、短くなりすみませんでした🙇♀️
今度からはもっと計画的に書くことを誓います
誠にすみませんでした
次回の投稿は7月24日になります。
良かったら次の投稿もお楽しみに✨












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。