第487話

475話
316
2026/09/13 11:20 更新
ヒューゴ
〔お兄様、どうかされましたか?〕
魁斗
え?なになになになに?
その反応怖いんですけどっ!?
魁斗くんのペンダントを見たマリウス様が、
目を丸くしながら、ルカくんに話しかける。
マリウス
〔ルーカスくん、『このペンダントはどこ
で手に入れたのか』と聞いて
くれないかい?〕
ルーカス
〔わかりました〕
ルーカス
魁斗。マリウス様が、君がそのペンダント
をどこで手に入れたのかと、聞いているよ
魁斗
ど、どこって言われても…
魁斗
これ、死んだ婆ちゃんの形見だから、
おれもわかんねえんだよな。巣鴨とか??
〇〇
💭魁斗くんが時々話してくれる
お婆ちゃんって、亡くなってたんだ…
ルーカス
そうだったのか…わかった。
マリウス様にそうお伝えするよ
ルカくんは柔らかな声で告げると、
魁斗くんの話を、マリウス様に通訳した。
ルーカス
『このペンダントの紋章は、世界的名門
一族、【アルディッチ家】の古い家紋だ』
ルーカス
『少し傷ついているが、形見でさえなけれ
ば、私も買い取りたいくらいの名品だよ』
ルーカス
『君のお婆様は、
随分とお目が高い方だったんだね』
ルーカス
と、マリウス様は言っているよ
魁斗
え、これ、そんなにすごいもんなの?
だからロミオさんが欲しがってる
ってオチ?
魁斗
で、でもうちの婆ちゃん、
ほんとごく普通の頑固ババアだしな…
ぶつぶつと呟きながら、魁斗くんは
首にかかったペンダントのチャームを、
不思議そうに見つめている。
ヒューゴ
『頑固ババア』…すまない、僕の知らない
日本語だな。意味を教えてくれるかい?
魁斗
え!?え〜っと〜…
塔真
『意志の固いご老女』という意味です
塔真
しかし、なかなか古い言い回しですから、
あまりご使用はおすすめできません
ヒューゴ
そうか…ありがとう。心に留めておくよ
ニーナ
それにしてもお父様、朝昼とお食事を
取らなくて、本当に大丈夫なのかしら…
〇〇
あの、ガスパード様に何か
あったんですか?
思わず尋ねると、不安そうなニーナ様の
代わりに、隣にいたヒューゴ様が口を開いた。
ヒューゴ
実は、いつもは誰よりも早起きのお父様が
まだ起きてこられなくてね
ヒューゴ
さすがにこの時間まで部屋から
出て来ないのは、僕たちも心配で…
ヒューゴ
今から兄と一緒に、お父様の客室へ
様子を見に行くところだったんだ
塔真
左様でございましたか
塔真
ちょうど我々も、ガスパード様にご挨拶へ
伺いたいと考えておりました
塔真
よろしければ、
ご同行させていただいても?
ヒューゴ
し、しかし、
お父様が起きていらっしゃるかは、まだ…
塔真
冠氷より、ガスパード様には必ず、直々に
ご挨拶をするよう言い付けられております
塔真
このままでは、
私たちが叱られてしまいますので…
ヒューゴ
…わかったよ。では、行こうか
こうして私たちは、その場にいた全員で、
ガスパード様の客室へと向かうことになった。

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