ラウールside
やばい。
俺の彼女であるあなたちゃんの機嫌がどうやら悪い。
何故機嫌が悪いのかをずっと考えてみているものの
思い当たる節がなくて。
こういう時は、普段の時より
ちょっとだけ対応を良くする。
コーヒーを入れてみたり
寒いかと思ってブランケットを用意してみたり。
理由を聞けば早いのかもしれないけど、
大体聞いても答えてくれないものだったり
火に油を注ぐ感じになるかもしれないからと
聞けないでいる。
彼女はなにより年上だから
年下の俺に弱音を吐かないし。
帰ってきてからずっと不機嫌な彼女に
ハンバーグを作って、彼女の前に置く。
しばらくハンバーグを見つめるあなたちゃん。
すると、その目から涙がぽろりとこぼれた。
慌てて駆け寄ると
急なそんな発言に焦る。
この流れは……まさかの別れの危機!?
オロオロしてしまう俺に彼女は
テーブルに頭を付けて突っ伏する。
思っていたものとは違うものの、
痛みを訴える彼女の横にしゃがみこんで聞くと
慌てる俺の手にそっと触れるあなたちゃん。
弱々しく笑う彼女。
だけど俺はいたって真面目です。
スマホで速攻、
【生理の時 対応 彼氏】
と検索する。
ココアを入れて彼女に出すと
痛みからか少し潤んだ目で見上げてきて
そう言うと両手でコップを持ち、ゆっくり飲む。
申し訳なさそうにするあなたちゃん。
いつも年上らしくしっかりしているあなたちゃんだけど
俺にだって甘えて欲しい。
いつも完璧でいる必要はないんだよ。
そんな確認なんていらない。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。