第6話

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2018/03/24 15:32
あれから数ヶ月後結婚式を開くことになった













目の前には純白の衣装を身にまとった夏の姿


柴崎龍
夏…綺麗だよ、
藤田夏
ふふっ、龍くんもいつにも増して
かっこいいよ
2人は扉の前に立ち入場を待っていた
柴崎龍
とうとう…だな
藤田夏
龍くん緊張してるの?
柴崎龍
ま、まぁ、そりゃあな
柴崎龍
夏…
藤田夏
ん?
柴崎龍
あんなこともあったのに俺のこと、また好きになってくれてありがとな
藤田夏
何言ってんの当たり前じゃん
藤田夏
私が龍くんのこと離すと思う?
柴崎龍
夏はさ、記憶無くす前も俺のこと好き
だったのかな
藤田夏
んー


























藤田夏
嫌いだったと思うよ。























柴崎龍
え…?








藤田夏
だって私に暴力ばっか振って最低な彼氏だったもん








藤田夏
ねぇ?龍くん?いや、龍?
柴崎龍
おま…まさか…
藤田夏
ふふふっ
藤田夏
私、昔の龍…しーっかり覚えてるよ?
藤田夏
あの日のことだって鮮明に覚えてる。
藤田夏
なんであの時、自分がやったって言わないで階段から落ちたなんて言ったの?
柴崎龍
……
藤田夏
柴崎龍…
彼女を突き飛ばして怪我させた上に自分がやったことを認めなかった。それ以前に何度も暴行をした最低な男。
藤田夏
どう?合ってる?
藤田夏
あの日、私は記憶を失ったりなんてしてない。ちゃんと全部覚えてる。私が証言したらあなたは全部を失うことになるわ
藤田夏
今まで頑張って築き上げてきた
地位も権力もなにもかも。


























藤田夏
あなたの全ては私が握ってるの。














藤田夏
私が誰にも言わないっていう手段もあるわ。でもそれはこれからのあなたの行動次第。
藤田夏
変なまねをしようとしたら私はすぐ警察に行って全てを話す。
柴崎龍
…でも、証拠はない。
柴崎龍
ふっ、考えが甘かったな夏。
柴崎龍
たとえお前が証言したとしても信じてくれるのはお前の馬鹿親ぐらいじゃないか?警察なんかが記憶失ったなんて思われてる奴の証言なんて気にも留めないと思うぜ。


















藤田夏
ふふっ
藤田夏
考えが甘いのはあなたの方よ。
藤田夏
私がなんの証拠も無しに警察にでも行くと思う?
藤田夏
これなーんだ
柴崎龍
こ、これ…
藤田夏
あの日の会話も、あなたが私に暴力を振るってることも、あなたの本性は全てここに詰まってるの。
藤田夏
聞く?
柴崎龍
……












藤田夏
これでわかった?












藤田夏
龍、よく聞いて?
藤田夏
勝者は私
藤田夏
あなたじゃなくてこの私なの。
藤田夏
あなたの人生は全て私がコントロール
できるの。




















藤田夏
これからが楽しみだね柴崎龍












‘‘新郎新婦の入場です!’’















扉が大きく開き大音量の音楽と拍手




藤田夏
これからあなたは私のもの。

















藤田夏
だーいすきだよ柴崎龍…くん?

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