うるみやが病院に着いて、数十分後。
メンバー達が病院に着いた。
息が上がってる様子からして、走ってきたんだろう。
しゃるろ、愛されてんなぁ~。
……そんなこと、いってる場合やないんやけどな。
ここは、病院の待合所。
他の患者さんもたくさんいる。
大きい総合病院ということもあって、病気、事故。
いろんなことがあった人の家族や友人などが集まっている。
それ故の異様な空気。
病室に行く人帰ってくる人、人の移動が激しかった。
そこにうるみやの知ってる人もおった。
うるみやだけやない、クロノヴァ全員知っとる。
何なら、昨日会ったし。
れるさんだ。
何でおるんやろ?
どうせ、VOISINGには言うしな。
なら、早い方がいい。
そりゃ驚くよな。
うるみやが言ったとたん、メンバーの顔が暗くなった。
そっか、まだしゃるのこと見てないんよな。
嘘かもしれないって……
嘘だったら良かったのに、って思ってるもんな。
うるみやも、そう思いたかった。
定期検診……総合病院で…?
何か、あったのか?
気になりは、した。
が、今はそれどころじゃ無かった。
れるさんと別れて数十分、いや数時間は経ったかもしれない。
治療が終わったらしく、
うるみや達はしゃるの居る部屋に通された。
たった数分の道のりだったのに、すごく長く感じた。
ガラガラガラと無機質な音が響き、扉が開いた。
ベットは1つしかなく、個部屋らしい。
時計の淡々と響く音、
点滴の水滴の音が時間の流れを伝えてくる。
そんな部屋のベットに1人横たわって居る。
しゃるろ……。
起きてや、ねぇ…?
めっちゃ、夕方やで、ねぇ、配信準備せえへんと、やろ…?
起きて、や…!!
そこに、看護師さんが現れた。
もしかしたら、ずっとここに居たかもしれん。
こういうときって看護師さんがくるものなんか?
ずっと、お医者さんかと思ってた。
なんだそういうことか。
………………、!!
……うるみやの、せいで……ッ!!
まだ、あるの…?
2.集合(うるみやSide)[完]
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!