???side
成り行きで歩いていると、なんだか懐かしく感じる商店街に着いた。
ここが、俺の住んでる街?
そう思ったとき、声をかけられた。
振り向くと、1人の男性が立っていた。
歳は18くらいだろうか?随分ときれいな顔をしている。
俺の声を聞くと、彼は目を見開いた。
ゆきにぃ…?
俺は、自分が事故に遭い、記憶を失っていることを話した。
成瀬大二郎、みんなからはなるって呼ばれている。
そう自己紹介した男性が、涙目で聞いてくる。
なんとなく、この子の顔を見たことがある。
渋谷にあった巨大広告。イケメン達のポスターを確かに見た覚えがある。
この子の言う通り、出会ってすぐの人についていくのは危ない。でも、なんだか、信用できるような気がして、俺は着いて行く事にした。
なるside
振り向かれて、顔を見た瞬間
話しかけて、よかった。って
心の底から思った。本当に、よかった…っ。
だって、ゆきにぃなんだもん。
俺は、興奮混じりにゆきにぃに話した。
でも、返ってきた返事は予想外なもので、
ゆきにぃは…記憶喪失になったみたい。
でも、ゆきにぃはゆきにぃだ。
最初は敬語混じりだった会話も、重ねるうちにタメ口になっている。
それに、渋谷の巨大広告を1回見ただけなのに、気に留めてるって…
都合の良い解釈と思われても構わない。
だって俺は嬉しくてたまらないんだ。
早く、8LOOMのみんなにも会わせたい。
その思いだけだった。
ゆきにぃは、ゆきにぃにとって会ってすぐの人に着いて来てくれるそうだ。
???side
俺…なるくんが言うには、『古町有起哉』は、なるくんに着いていった。
しばらく歩くと草まみれの一軒家が見えた。
男7人…?
さ、入って。と、なるくんに促され家に入っていった。















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!