突然の大きな音にビクッとし、反射神経で紫の後ろに隠れてしまった。
嫌だって手にあの赤黒い三角形!!!
なんなのあれ怖いんだけど!?!?
…待ってなんかこっち見てるよ!?!?
そしてこっちに寄ってこないでえええ!!!
すると、中身を塗られていない赤の棒人間は赤黒い三角形の武器をシュンッとしまって、僕の近くへやってきた。
なんかすっごい見られてる…
えぇ…僕、なんかしたかなぁ……?
いやそもそも初対面だし…
ねぇすっごい見られてる!!!
誰か助けてええええ!!!
紫の肩をぎゅっと握る。
【紫はムッツリだった】
すると、赤黒さんは僕の肩を引き寄せてきた。
…かと思ったら横抱きにされた。
…いわゆるお姫様抱っこだ。
みんなに一斉に叩かれ、赤黒さんはちぇーと言いながら僕を地面に下ろした。
僕がそういうと、漸く彼は自己紹介を始めた。
Lordは握手をしようと手を伸ばしてきたけど、まぁ…うん、こわかったから遠慮しといた。
そしたら紫が、僕の腕を引っ張った。
そして自分の方に引き寄せて、こう言った。
え、王様ってこと?
…王様に挨拶?
…どうして!?
黄がいきなり喚き出した。
紫にめっちゃ抗議を始める。
すごい言うじゃん…()
だからそもそも結婚する気ないってば…()
ダメだ理解が追いついてない……
僕は可愛いのか?いやそれはあり得ない…
てか「落とす」って何?
私落とし穴掘る気もないよ?
紫がなにかマントのようなものを羽織って、僕の手を握ってから空へ飛び出した。
その後、中が紫の液体みたいなもので塗りつぶされてる黒っぽいゲートを幾つか潜って、そして目の前にオレンジの長身の棒人間がいる状況になった。
いい頃合い…か?
僕はそっと前に歩み出た。
…この人もめっちゃ僕のこと見てくるよ…
そして最後に言ったのが
僕はKingに引き寄せられて、Kingの膝上にストンと座った。
…なんか、めっちゃ嬉しそう。
…妙に変な方向に捻れたな、この人…()
今までのプロポーズとは言って変わって子供にならないか…て…
…その後、帰って身体検査を受けました。なんでだろ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。