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第1話

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2024/11/18 08:34 更新




  「 なんかサークル入らないの? 」




  そう友達に訊かれた。気さくで話しかけやすくて
  先輩ウケも良好な彼女に何故か気に入られて
  大学まで結局ご一緒することになった訳だが、
  別に悪い気がしている訳じゃない。でも私が
  都合のいい人間だから、そう思われていないか
  だけがずっと心配だった。

  名前で呼んでくれる、何処に行くのにも誘って
  くれる。だけど心のどこかには私の幼馴染
  目当てなんじゃないかとか考えてしまう。



  一時期、中学だったか、彼女が私の幼馴染、
  シャークんが好きだという噂が出回ったことがある。
  違うよ〜、と否定して回っていたがその内面倒に
  なったのか拒否することを諦めたと彼女から聞いた。

  まぁ心配というのは言い訳で、高校は別だった
  にも関わらず我が家に入り浸り、事ある毎に
  連絡を寄越してくる幼馴染が問題なのである。
  しかもなんか大学一緒だったし。

  友達関係が悪くなりたくないけど、それだけで
  幼馴染を突き放すのも絶対に違うし …… とまぁ
  そんなこんなで悩みに悩みまくっている。

  それもまた、彼女が幼馴染のことを本当に
  好きであればの話だが。どの話にも確証を
  得られる部分がなく、決めつけでしかない。

  本人たちに聞くのもなんか違うしなぁ、と
  今日もまた1人、寂しくソファーにもたれ掛かる。



  気分転換に何処かのサークルでも入ってみようか。
  そう思い立ち募集のパンフを机に並べてみた。

  






  “ 部員数が少なく、廃サークルの危機です! ”


  そう書かれた軽音楽サークルのパンフ等の紙を持ち
  リズム館の前に棒立ちしている。リズム館なんて
  音楽専攻以外あんまり立ち寄らないし、ここで
  あっているはずだが大丈夫だろうか。

  入るとしてもどう声かければいいんだ……?
  等と考え倦ねていると後ろから「 あれ? 」
  という声と共に足音が聞こえた。バッと勢いよく
  振り返ると驚かせたつもりじゃなかったのか
  苦笑いでごめん、と謝られた。



 あなたの下の名前
 あの、軽音楽ってここですか…? 
 ?
 そうだよ、ここが活動場所 
 もしかして体験?それとも入るの? 
 あなたの下の名前
 体験とか出来るんですか! 
 ?
 うん、まぁ俺も入ったばっかだから 
 あんまよくわかんないけどww
 ?
 楽器は得意? 
 あなたの下の名前
 まぁ、それなりになんでも出来ます 



  高校で全部辞めちゃったんだっけ、音楽。
  ベースとか、結構触るの好きだったけど
  みんな音楽なんかそっちのけだっだし。



 ?
 まだ先輩たちはコマ取ってて
 来ないからうーん、どうしようかな … 
 あなたの下の名前
 え、1年生? 
 ?
 そうだよ、多分同学年w 
 ?
 ってかどっかで
 見たことある顔してるんだよなぁ 




  どうぞ入って、と手で示され素直に
  館内に足を進める。どこかで見たことがあるって
  私別にそんな有名人じゃないけどな。

  「 あ!」思い出したのか顔をあげて私の顔を
  まじまじと観察するこの人はなんなんだろうか。
  いい人そうだけど、なんか怖いよ。



 ?
 シャケにいつか忘れたけど
 見せてもらったわ、幼馴染だって 
 あなたの下の名前
 あぁ …… 
 ?
 そんなあからさまに
 嫌そうな顔しないであげてよww 
 kn.
 俺は蒼木季也、シャケとは
 高校から一緒なんだけど、君は? 
 あなたの下の名前
 紅羽あなたの下の名前、シャークんとは 
 小中一緒だったよ、高校は別ね 




  自己紹介というか、まぁ自己紹介まがいな
  ものを済ませると興味があるのかないのか
  「 あかはねなんだ、あかばねじゃなくて 」
  と謎の苗字に関する感想を頂いた。

  その後、蒼木くんはリズム館特有、低めの
  横長のテーブルにひょいと身軽に飛び乗り、
  スマホで微量ながら音を出し鼻歌を歌っている。




 あなたの下の名前
 …… 折角マイクが
 あるんだから使えばいいじゃん 
 kn.
 ん〜、今はそんな気分じゃなーい 
 … とか言いたいとこだけど折角君が 
 体験に来たんだから歌おうか? 
 kn.
 1曲だけ、歌ったげるよ 
 あなたの下の名前
 … ふふ、なにそれ
 歌いたい理由にしか聞こえないよw 
 あなたの下の名前
 まぁじゃあお願いします、1曲 
 kn.
 あかばねさんどんなのが好きなの? 
 あなたの下の名前
 あかはねです、基本有名なやつ 
 だったらなんでも好きです 
 kn.
 じゃあマイナーなやつ歌おっかなw 



  楽しそうにスマホを操作してスピーカーから
  音楽が流れ始める。多分このイントロあの曲だ。
  彼がボーカルなのかはまだ分からないけれど、
  綺麗な声色で堂々と歌い切っていた。

  別に煽りでも何でもなく、ただ単に拍手すると
  「 恥ずかしいからやめて 」と手で制された。




 kn.
 まぁ部員数俺含め6人、
 だいぶこのサークル消えかけてんの 
 あなたの下の名前
 蒼木くんはボーカル? 
 kn.
 そー、まぁ別に俺めちゃくちゃ楽器が 
 できるから入ったんじゃないしね 




  よっこいしょという効果音を口でつけながら
  飛び降り私の方へと歩いてくる蒼木くん。




 kn.
 んで、あかばねさんはどうする? 
 あなたの下の名前
 ちょっと考えます、セールスはお断りで 
 kn.
 よっしゃ、セールスしに行こww 





  この時、まだ私は知らなかった。
  



 あなたの下の名前
 蒼木くんがあかはねってきちんと
 呼んでくれたら確率アップします 
 kn.
 なにそれそんな運ゲーなの?ww 
 kn.
 まぁ考えといてよ、指の動きは
 完璧だったしいつでも待ってるよ 



  “ ほら、他の人に見つかったら面倒だし早く帰りな ”


  と扉に誘導されまたね、と手を振られた。
  リズム館に他に人なんかいただろうか。

  

 .
 軽音らしいよ、“ きんときくん ” ! 
 .
 同じサークル入れたら万々歳でしょ 
 .
 早速リズム館に入ろ …… ん? 



  「 本日休部ですだってー、なんだぁ出直しかぁ … 」


  ん?休部??疑問だけが私の脳内を支配する。
  彼は偶々いただけ?いや部員ではあった。
  なら何故入れてくれたのだろうか、気まぐれ?



 kn.
 なるほどね、シャケも気に入る訳だww 




  私は気づいていなかった。歌に圧巻されすぎて
  名前を書いた入部申請書を忘れて帰ったことを。




 シノア.
 シノア.
 指の動きとは、彼が歌っていた時に
 勝手に動いていたあなたの下の名前ちゃんの指です 
 シノア.
 シノア.
 まぁなんかこういうの書きたくて。 
 青臭い感じの大学生とか書きてー!! 
 ってこう、欲望が表れた結果です。
 シノア.
 シノア.
 2200字、もっと簡潔にまとめられる様
 になりたい所存、宜しくお願いします。 

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